加湿器を買おうとして、方式の名前で止まったことはありませんか。
スチーム式、気化式、ハイブリッド式、超音波式。売り場には4つ並んでいて、どれも「うるおう」と書いてあります。
ここに「日本製で」という条件を足すと、選択肢はぐっと減ります。そして残ったものを並べてみると、作っている会社が2社に集まる。どちらも新潟の会社です。
ダイニチ工業と、コロナ。加湿器のメーカーとしてより、石油ファンヒーターの会社として名前を知っている方が多いかもしれません。それが、この2社が加湿器を作っている理由でもあります。
この記事では、方式の違いから、部屋に合うサイズの決め方、置き場所、そして買ったあとの手入れまでを順に書きます。
【早見表】部屋の広さから、必要な加湿能力を決める
| 置く部屋 | 木造和室 | プレハブ洋室 | 加湿能力の目安 |
|---|---|---|---|
| 寝室・子ども部屋 ▾ | 〜5畳 | 〜8畳 | 300mL/h |
| リビング(標準) ▾ | 〜8.5畳 | 〜14畳 | 500mL/h |
| 広めのリビング ▾ | 〜12畳 | 〜20畳 | 720mL/h |
| LDK・吹き抜け ▾ | 〜20畳 | 〜33畳 | 1,200mL/h |
| 覚えておくこと | 同じ機種に2つの数字が書いてあります。自分の家がどちらかを、先に決めてください | ||
部屋を押すと、その解説へ飛べます。
1. 日本製の加湿器は、いま新潟にあります
ダイニチ工業|新潟市南区。設計から検査まで、新潟の工場で
ダイニチ工業は、新潟県新潟市南区の会社です。創業は1964年。加湿器は2003年から作っています。
公式サイトによると、「製品の設計から組立、検査にいたるまで、すべて新潟の工場で国内生産をしています」と記載しています。別のページでは「開発から出荷アフターサービスまですべて国内」とも書いています。
作っているのは中之口工場(新潟市西蒲区)。会社概要にある製造品目を見ると、暖房機器と並んで「環境機器(加湿器、空気清浄機、燃料電池ユニット)」と書かれています。暖房を作っている工場で、加湿器も作っているわけです。
コロナ|三条市。工場は、8か所すべてが新潟県内
もう1社は、新潟県三条市のコロナです。創業は1937年。石油コンロを作る工場として始まった会社で、いまは暖房、空調、給湯まで手がけています。
公式の生産拠点のページを開くと、三条工場、柏崎工場、長岡工場、新井コロナ、今町コロナ、栃尾コロナ。8か所が並んでいて、その全部が新潟県内です。海外の拠点は載っていません。
加湿器のUF-Hシリーズは、公式の製品詳細ページに「日本製」の表示があります。
ここに挙げた2社は、公式サイトで産地を確かめられた会社です。公式に書いていないだけで作っている会社や、これから出てくる会社もあるはずです。見つけたら、この記事に足していきます。
なぜ、暖房のメーカーが加湿器を作っているのか
2社を並べて気づくのは、どちらも石油ファンヒーターの会社だということです。ダイニチの累計生産台数は、石油ファンヒーターが3,600万台、加湿器が420万台(どちらも2026年)。売上の3分の2は、いまも暖房機器です。
理由は2つあります。ひとつは工場の都合。暖房も加湿器も、売れるのは同じ季節です。同じ工場で、同じ時期に、同じ人が作れる。
もうひとつは、機械そのものが似ていることです。石油ファンヒーターは、灯油を気化させて、ファンで送り出す機械。ハイブリッド式の加湿器は、水を気化させて、ファンで送り出す機械。気化させるところも、風を送るところも、湿度を測って止めるところも、作り方が地続きです。
豆知識:石油ファンヒーターは、燃やすと水が出ます
石油ファンヒーターを使っている部屋は、エアコンの部屋ほど乾かない。そう感じたことがあるなら、気のせいではありません。
ダイニチの説明によれば、「灯油は炭素(C)と水素(H)を含んでいます。これらが空気中の酸素(O)と反応し、燃焼すると炭素は二酸化炭素(CO2)へ、水素は水(H2O)に変化する」。つまり「灯油1Lの燃焼で1L(1,000mL)の加湿効果があります」。
石油ファンヒーターは、暖めながら加湿もしている機械だったわけです。だから、その会社が加湿器を作っているのは自然な流れでした。
コロナ UF-H7226R|手を入れて洗えるタンク
加湿能力720mL/h。木造和室12畳、プレハブ洋室20畳まで。広めのリビングを1台でまかなう大きさです。
コロナがこの機種で押しているのはタンクの口の大きさです。公式の言葉で「直径82mmの超広口だからタンクに手を入れてお掃除ができます」。加湿器のタンクは、口が狭いとスポンジが入りません。手が入るかどうかは、5年使うと差になって出ます。
加湿方式は「あつくないハイブリッド加湿」。フィルターは回転式で、抗菌・防カビ仕様です。
コロナ ハイブリッド式加湿器 UF-H7226R-W(720mL/h・木造12畳)
商品情報を読み込み中…
2. 大きい機種のほうが、電気代は安くなります
4つの方式を、ひとことずつ
スチーム式は、水を沸かして蒸気を出します。沸かすので中が清潔に保たれ、立ち上がりも速い。そのぶん電気を使います。
気化式は、濡れたフィルターに風を当てて飛ばします。ヒーターを使わないので電気代が安い。ただし部屋が寒いと進みが遅く、風の音がします。
超音波式は、水を細かい粒にして飛ばします。小さく安く作れます。タンクの水がそのまま空気に出るので、こまめな水替えが前提です。
ハイブリッド式は、気化式に温風を足したもの。この記事で紹介する2社は、どちらもこの方式です。
ハイブリッド式は、湿度が戻るとヒーターを切ります
ダイニチの説明はこうです。「送風の『気化式』とヒーターで加湿をアシストする『温風気化式』を組み合わせた方式」で、「湿度が低いときは『温風気化式』でパワフルにすばやく加湿し、設定湿度に達するとヒーターを切って『気化式』で加湿」する。
速さが要るのは、帰宅直後の1時間だけです。そこだけヒーターを使い、あとは風だけで回す。気化式の安さと、スチーム式の速さを、時間で分けていると考えると分かりやすいと思います。
電気代は、機種より運転モードで変わります
ダイニチが公式に出している数字が、そのまま答えになっています。1日8時間×30日、31円/kWhで計算した1か月の電気代です。
500mL/hの機種を標準運転で回すと、約1,212円。
960mL/hの機種をecoモードで回すと、約148円。
大きい機種のほうが、安い。逆に見えますが、理屈は単純です。同社の説明では「960ml/hの機種でエコモード(加湿量600mL/hで20W)に設定したほうが、同じくらいの加湿量でも消費電力が143Wも違う」。
小さい機種を全力で回すより、大きい機種を弱く回すほうが安く済みます。これは3章のサイズ選びに、そのままつながります。
ダイニチ HD-RXC500C|リビングの標準機
加湿能力500mL/h。木造和室8.5畳、プレハブ洋室14畳まで。タンクは5L。いちばん多くの家に合う大きさです。
ダイニチが静かさについて書いていることが、この機種の性格をよく表しています。「テレビを見るとき気にならない音の大きさ」を目標に設計したと。加湿器は、人がいる部屋で一晩中動く機械です。音は毎日のことになります。
給水タンクは片手で外せて、トレイは前から引き出せます。本体を動かさずに手入れが終わる形です。
ダイニチ ハイブリッド式加湿器 RXC TYPE HD-RXC500C-W(500mL/h・木造8.5畳)
商品情報を読み込み中…
3. サイズは畳数ではなく、木造かプレハブかで見ます
同じ機種に、2つの数字が書いてあります
加湿器の箱には、「木造和室8.5畳/プレハブ洋室14畳」のように、2つの数字が並んでいます。同じ機械の、同じ能力の話です。
違うのは部屋のほう。木造の和室は、壁も天井も畳も湿気を吸い、隙間からも逃げます。だから同じ加湿器でも、まかなえる広さが小さくなる。気密の高いマンションや洋室なら、同じ機械でもっと広い部屋をまかなえます。
ここを読み違えると、能力が足りません。木造の12畳に「14畳まで」の機種を置いても、その部屋は木造では8.5畳ぶんの能力しかない、という見方になります。
自分の家がどちらか、迷ったとき
築年数の新しいマンションなら、プレハブ洋室の数字で見て構いません。サッシが二重だったり、壁がコンクリートだったりする部屋です。
木造の一戸建て、和室、古い賃貸は、木造和室の数字で見ます。迷ったら木造の数字を採る。足りないより、余るほうが困りません。
そして2章のとおり、大きい機種を弱く回すほうが電気代は安い。だから「迷ったら大きめ」で、ほぼ間違いになりません。置き場所さえあれば、の話ですが。
部屋ごとに1台、という考え方
加湿器は、扉を閉めた部屋の中でしか働きません。リビングに大きいものを1台置いても、廊下を隔てた寝室は乾いたままです。
寝室には、小さいものを別に置く。そのほうが結果として静かで、電気代も安く上がります。寝室で欲しいのは加湿量より、音の小ささと、朝までもつタンクだからです。
ダイニチ HD-C300H|寝室と子ども部屋に
加湿能力300mL/h。木造和室5畳、プレハブ洋室8畳まで。タンクは2.5L。寝室、書斎、子ども部屋のための一台です。
寝室に置くものは、大きさより静かさで選んでください。枕元で一晩中動く機械です。
ダイニチの加湿器は全機種がハイブリッド式で、本体3年保証。いちばん小さいこの機種も同じ扱いです。入口の一台でも、保証の中身は変わりません。
ダイニチ ハイブリッド式加湿器 C TYPE HD-C300H(300mL/h・木造5畳)
商品情報を読み込み中…
4. 置き場所で、加湿量は変わります
窓際と、床の直置きを避ける
ダイニチが挙げている置き場所の注意は、「直接床に置かない」「窓際から離す」の2つです。
窓際は、部屋のなかでいちばん冷たい場所です。冷たい空気は湿気を抱えられないので、加湿器が湿度を低く読み違えて、必要以上に運転を続けます。結果は、窓の結露。
床の直置きも同じ理屈です。冷たい空気は下にたまります。台や棚の上に、少し上げて置く。それだけで湿った空気が部屋に回りやすくなります。
エアコンとの位置関係が、いちばん大きい
ダイニチの言葉をそのまま引くと、「エアコンの風に直接当たらず、それでいてエアコンの温風が加湿した空気を遠くまで運んでくれる場所に置くのが最適」。
風下だが、直撃はしない場所。加湿器の湿度センサーにエアコンの温風が当たると、そこだけ乾いた空気を読んで、止まらなくなります。けれど部屋の空気を混ぜてくれるのは、そのエアコンです。
吸気口のほこりも、忘れられがちです。公式の説明では「吸気グリルにほこりが付着すると十分に空気を取り入れることができないので、加湿量が低下」する。掃除機で吸うだけで戻ります。
湿度は、加湿器の表示だけで判断しない
加湿器に付いている湿度表示は、その機械のまわりの数字です。吹き出し口の近くは当然しめっているので、部屋の反対側とは差が出ます。
目安として、オフィスビルなどの大きな建物には、法律で相対湿度40%以上70%以下という基準があります。建築物衛生法という法律で、対象は特定建築物。家庭に義務はありません。ただ数字の目安としては、そのまま使えます。
上げすぎると、今度は結露とカビの側に振れます。だから加湿器から離れた場所に、湿度計をひとつ。置き場所を決めるときにも、この1台があると早く決まります。
豆知識:湿度計のセンサーは、南部鉄器と同じ町で作られています
アナログの温湿度計を作っているエンペックス気象計は、1973年創業。公式に「主なアナログ温度計、湿度計、気圧計を日本国内の工場で製造しております」と書いています。
その心臓部にあたるセンサーについては、こうです。「一つ一つ丹念な手作業により岩手県奥州市水沢で造り上げた日本製センサ」。社内では水沢センサと呼ばれています。
奥州市水沢は、南部鉄器の産地でもあります。鉄瓶を鋳る町と、湿度を測るセンサーを手で組む町が、同じ場所だったわけです。
エンペックス スーパーEX EX-2728|電池のいらない湿度計
壁掛けのアナログ温湿度計。電池が要らないので、電池切れで止まっていた、ということが起きません。
置く場所は、加湿器から離れた壁。できれば人がいるあたりの高さに。加湿器の表示と見比べると、部屋のどこがどれだけ乾いているかが見えてきます。
加湿器を買う前に、まずこれだけ置いてみるのも手です。いまの部屋が何%なのかが分かると、必要な加湿量の見当がつきます。
エンペックス気象計 スーパーEX 温湿度計 EX-2728(壁掛け・水沢センサ)
商品情報を読み込み中…
5. 3年保証は、この会社が始めました
家電の保証は1年。そこを3年にしています
ダイニチは、家庭用加湿器として初めて3年保証を導入した会社です。加湿器を売り始めた2003年から、ずっとそうしています。
公式の言葉は「本体3年保証を実施。通常の使用において正常なご使用ができなくなった場合、無料での修理をお約束しております」。
家電の保証は1年が普通です。そこを3年にしているのは、水を扱う機械だからでもあります。水まわりの家電には、水に濡れる部品が必ずある。そこを承知のうえで、修理の窓口を3年開けているということです。
設計から組立、検査まで新潟の工場でやっている会社が、「開発から出荷アフターサービスまですべて国内」と書いている。直せる場所が国内にあるから、3年と言えます。
静かさにも、目標の音があります
加湿器は、人がいる部屋で一晩中動く機械です。だから音は、毎日のことになります。
ダイニチが静かさについて書いていることが、その考え方をよく表しています。「テレビを見るとき気にならない音の大きさ」を目標に設計したと。
何デシベルという数字ではなく、暮らしの場面で目標を決めている。寝室に置くなら、ここが決め手になります。
手入れのしやすさも同じです。給水タンクは片手で外せて、トレイは前から引き出せる。本体を動かさずに手入れが終わる形になっています。
毎日、毎週、シーズンの終わり
毎日やるのは、水を入れ替えることだけです。残った水を捨ててから、新しい水を入れる。継ぎ足さない。
週に一度は、タンクとトレイを洗います。タンクは口が広ければスポンジが入ります。トレイは水が溜まる場所なので、ぬめりが出る前に。
シーズンの終わりには、クエン酸で洗います。白くこびりついているのは、水道水に含まれるカルシウムなどが固まったもの。洗剤では落ちませんが、クエン酸なら溶けます。そのあとよく乾かしてからしまってください。
フィルターは、数年で替える部品です
気化式とハイブリッド式には、水を吸って風を受けるフィルターが入っています。ここは消耗品です。
だから、純正の交換フィルターが型番ごとに手に入るかどうかは、買う前に確かめておく価値があります。ダイニチもコロナも、自社の公式通販で交換フィルターと別売部品を扱っています。型番から探せる形です。
交換の目安は、年数では決まりません。コロナは公式にこう書いています。「定格加湿能力に対し、加湿能力が50%に落ちるまでの期間。1日の使用時間を8時間、1シーズンを6ヶ月とし、取扱説明書にしたがってお手入れをした場合の交換目安です」。つまり手入れをするほど、フィルターは長くもちます。
本体を10年使うつもりなら、ここを見ておいてください。フィルターが手に入らなくなった時点で、その加湿器は買い替えになります。
ダイニチ HD-LX1225|LDKと吹き抜けに
加湿能力1,200mL/h。木造和室20畳、プレハブ洋室33畳まで。広いLDKや、階段でつながった吹き抜けのための一台です。
このLXシリーズにはかんたんフィルタークリーナーが付いています。フィルターの手入れを、機械の側で引き受ける仕組みです。
大きい機種ほど、フィルターも大きくなります。手入れの回数は同じでも、一回あたりの手間が増える。そこを軽くしてあるのが、このシリーズの性格です。2章で見たとおり、大きい機種をecoモードで回すのがいちばん安いという点でも理にかなっています。
ダイニチ ハイブリッド式加湿器 LX TYPE HD-LX1225-W(1,200mL/h・木造20畳)
商品情報を読み込み中…
6. よくある質問(FAQ)
スチーム式とハイブリッド式、どちらがいいですか?
置く部屋で決めてください。スチーム式は水を沸かすので中が清潔に保たれ、立ち上がりも速い。そのぶん電気を使い、沸騰する音と熱があります。
ハイブリッド式は、ヒーターを使うのが最初だけです。設定湿度に届くと風だけの運転に切り替わるので、長い時間つけっぱなしにする部屋に向きます。日本製で探すと、選択肢の多くはハイブリッド式になります。
「木造8.5畳/プレハブ14畳」の、どちらを見ればいいですか?
木造の一戸建て、和室、古い賃貸なら木造の数字。築年数の新しいマンションや、サッシが二重の洋室ならプレハブの数字で見ます。
迷ったら木造の数字を採ってください。木造の部屋は壁も畳も湿気を吸い、隙間からも逃げるので、同じ機械でもまかなえる広さが小さくなります。足りないより、余るほうが困りません。
電気代が心配です。小さい機種のほうが安いですか?
逆になることがあります。ダイニチが公表している数字では、1日8時間×30日・31円/kWhの計算で、500mL/hの機種の標準運転が月約1,212円、960mL/hの機種のecoモードが月約148円。
小さい機種を全力で回すより、大きい機種を弱く回すほうが安く済みます。置き場所が取れるなら、大きめを選んでecoモードで使うのがいちばん安い組み合わせです。
白い粉のようなものが出ます。故障ですか?
故障ではありません。水道水に含まれるカルシウムなどのミネラルが、水が飛んだあとに残ったものです。
気化式とハイブリッド式では、これがフィルターに白く固まります。洗剤では落ちませんが、クエン酸に浸けると溶けます。シーズンの終わりに一度やっておくと、次の冬が楽です。
加湿器の水は、毎日替えないといけませんか?
替えてください。残った水に継ぎ足すのではなく、いったん捨ててから新しく入れる。ここだけは毎日の作業になります。
週に一度、タンクとトレイを洗う。タンクの口が広い機種だと、手やスポンジが入るので、この週一回が続きます。手入れが続くかどうかは、道具の形で決まる部分が大きいと思います。
部屋の湿度は、何%を目指せばいいですか?
オフィスビルなどの大きな建物には、建築物衛生法で相対湿度40%以上70%以下という基準があります。対象は特定建築物で、家庭に義務はありません。ただ数字の目安としては使えます。
上げすぎると、窓や壁の結露に振れます。加湿器の表示は本体まわりの数字なので、離れた場所に湿度計をひとつ置いて、そちらで見てください。
7. まとめ:暖房を作ってきた会社が、加湿器も作っている
日本製の加湿器を探すと、新潟の2社にたどり着きます。新潟市南区のダイニチ工業と、三条市のコロナ。どちらも石油ファンヒーターの会社です。暖房も加湿器も、気化させて風で送る機械。作り方が地続きなので、暖房を作ってきた工場でそのまま加湿器も作っています。
ダイニチは、家庭用加湿器として初めて3年保証を導入した会社です。家電の保証は1年が普通のなかで、2003年からずっと3年。設計から組立、検査まで新潟の工場でやっていて、「開発から出荷アフターサービスまですべて国内」と書いています。直せる場所が国内にあるから、3年と言えます。
静かさにも、目標があります。「テレビを見るとき気にならない音の大きさ」を目標に設計したと。デシベルではなく、暮らしの場面で決めている。給水タンクは片手で外せて、トレイは前から引き出せる。本体を動かさずに手入れが終わります。一晩中そばで動く機械なので、こういうところが毎日にきます。
選ぶときは、畳数ではなく「木造かプレハブか」で見てください。同じ機種に2つの数字が書いてあります。迷ったら木造の数字を採り、大きめを選ぶ。電気代も、大きい機種をecoモードで回すほうが安く済みます。
置き場所は、窓際と床の直置きを避けて、エアコンの風下、ただし直撃しないところ。買ったあとは毎日の水替え、週一回のタンクとトレイ、シーズン終わりのクエン酸。手入れをするほど、フィルターは長くもちます。
暖房を作ってきた工場が、同じ季節に、同じ人の手で加湿器も作っている。そして3年、直しに応じる。今年の冬、乾いた部屋にひとつ置いてみてください。