椿油の使い方|大島椿のクレンジング・ヘアケアから革製品まで活用術10選

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「椿油を買ったけれど、ヘアケア以外に使わなくて余ってしまった…」
そんな経験はありませんか?

実は、日本古来の椿油(つばきあぶら)は、世界三大オイルの一つにも数えられるほど、美容にも生活道具の手入れにも使える万能マルチオイルです。

ヘアオイルとしてはもちろん、毛穴の黒ずみを取るクレンジングや、お気に入りの革バッグの艶出し、さらには包丁の錆止めまで、これ一本で家中のケアが完結します。
この記事では、定番の「大島椿」をはじめとする椿油の選び方と、意外と知られていない10通りの活用術を余すことなく紹介します。

【早見表】椿油の活用術10選ひとめチャート

「どこに使えるの?」をこの表ひとつで確認できます。

活用術 カテゴリ 使い方のポイント 使う量
① 洗い流さないトリートメント ヘアケア タオルドライ後、毛先中心に揉み込む 数滴
② 頭皮クレンジング ヘアケア シャンプー前の乾いた頭皮にマッサージ 小さじ1〜2
③ ウェットスタイリング ヘアケア 手のひらに広げてから髪を撫でる 1〜2滴
④ 毛穴の黒ずみオイルパック スキンケア 気になる箇所をくるくるマッサージ→蒸しタオル 少量
⑤ 化粧水ブースター スキンケア 洗顔後に極少量を薄く伸ばしてから化粧水 ごく少量
⑥ ハンド&ネイルケア スキンケア 寝る前に手と爪に擦り込む 数滴
⑦ つげ櫛の油漬け 道具ケア 定期的に歯の間まで染み込ませる 適量
⑧ 革製品の艶出し 道具ケア 柔らかい布で薄く塗り広げる(ヌメ革注意) 少量
⑨ 鉄製品の錆止め 道具ケア 保管前にキッチンペーパーで薄く塗る 少量
⑩ 木製家具の保湿 道具ケア 乾燥が気になる部分に塗り込む 適量

1. 日本人の肌に最も近い油。「オレイン酸」の驚くべき効果

なぜ、椿油は平安時代から現代まで廃れることなく愛され続けているのでしょうか。
その秘密は、主成分である「オレイン酸」の含有量にあります。

皮脂の成分とほぼ同じだから馴染む

人間の皮脂の約40%は「オレイン酸」でできています。
椿油には、このオレイン酸が植物油の中で最も多い約85%も含まれています(オリーブオイルよりも多いのです)。

そのため、肌や髪に塗った瞬間に異物として弾かれることなく、スッと馴染んで一体化します。
さらに「不乾性油」といって酸化しにくい(乾きにくい)性質を持つため、長時間うるおいをキープし、油臭くなりにくいのも大きな特徴です。

椿油とオリーブオイルのオレイン酸含有量を比較したグラフのイラスト

2. 【ヘアケア編】トリートメント・頭皮マッサージ・スタイリング

まずは王道のヘアケアから。
「つけすぎてベタベタになる」という失敗を防ぐコツは、「一滴」から始めることです。

活用術①:洗い流さないトリートメント

タオルドライ後の濡れた髪に、数滴を手のひらによく伸ばして、毛先中心に揉み込みます。
ドライヤーの熱から髪を守り、翌朝はしっとりまとまります。

タオルドライ後の濡れた髪に椿油をなじませているイラスト

活用術②:頭皮クレンジング(マッサージ)

シャンプー前の乾いた頭皮に、ティースプーン1〜2杯の椿油を塗り、指の腹で優しくマッサージします。
毛穴に詰まった皮脂汚れを油で溶かし出し、その後のシャンプーでスッキリ洗い流せます。
頭皮の乾燥やかゆみ予防にも最適です。

シャンプー前の乾いた頭皮に椿油をつけてマッサージしているイラスト

活用術③:ウェットなスタイリング

流行の「濡れ髪(ウェットヘア)」を作るのにも椿油は優秀です。
ワックスと違って固まらないので、自然な束感とツヤが出ます。
髪のパサつきを抑えながらスタイリングできる、一石二鳥の方法です。

女性が髪の毛先に椿油を揉み込んでいるヘアケアのイラスト

3. 【スキンケア編】椿油クレンジングの使い方|落ちない時の原因と対処法

精製度の高い椿油は、顔にも安心して使えます。
メイク落としから毛穴ケア、化粧水前のブースターまで、スキンケアに幅広く活用できます。

活用術③:椿油でメイクを落とす「オイルクレンジング」の正しい手順

椿油はウォータープルーフのマスカラや日焼け止めも含め、油性のメイク汚れをよく落とすオイルクレンジングとして使えます。

手順:
① 乾いた手に椿油を3〜4滴とり、指全体に伸ばす
② 乾いた顔にそのまま塗り広げ、くるくると円を描くようにマッサージ(30秒〜1分)
③ ぬるま湯で手を軽く濡らし、乳化させてからしっかり洗い流す
④ 洗顔料で仕上げ洗い(肌が乾燥しやすい方は不要なことも)

ポイントは「乾いた状態で使い始める」こと。
濡れた手や顔に使うと、油が乳化してしまい、マッサージ効果が半減します。

乾いた顔に椿油を塗り広げてオイルクレンジングをしているイラスト

「椿油クレンジングで落ちない」と感じる3つの原因と解決策

原因① 濡れた手・顔で使っている
水分が混ざると油が乳化して洗浄力が落ちます。必ず乾いた状態でスタートしてください。

原因② マッサージ時間が短い
最低30秒、できれば1分かけてなじませることで、油がメイク汚れと結合します。
焦って流してしまうと落ちきれません。

原因③ 流す前の「乳化」が不十分
洗い流す前に少量の水を加えてなじませると、油が白く乳化します。
この乳化を経ずに流すと、油膜ごと肌に残りベタつきや詰まりの原因になります。

※ウォータープルーフのリキッドアイライナーなど非常に落ちにくいアイメイクには、専用リムーバーを先に使うのが確実です。

活用術④:毛穴汚れを溶かすオイルパック

鼻の黒ずみなどが気になる部分に椿油を塗り、くるくると優しくマッサージします。
5分ほど置いてから蒸しタオルを乗せて拭き取るか、洗顔料で洗い流すと、角栓がポロポロと浮き出てきます。
肌への負担が少ないナチュラルなピーリングケアです。

小鼻の周りを指で優しくマッサージして毛穴ケアをしているイラスト

活用術⑤:化粧水前のブースター

洗顔直後、まだ水分が残っている肌に極少量の椿油を薄く伸ばします。
その後に化粧水をつけると、油分が呼び水となって化粧水の浸透が良くなり、肌が驚くほど柔らかくなります。

洗顔後の顔に椿油を薄く伸ばしてブースターとして使っているイラスト

活用術⑥:ハンド&ネイルケア

水仕事の後や寝る前に、手と爪に擦り込みます。
ささくれを防ぎ、爪を強く健康に保ちます。

指先と爪に椿油を擦り込んでネイルケアをしているイラスト

4. 【生活道具編】つげ櫛の手入れ・革製品の艶出し・鉄の錆止め

ここが椿油の真骨頂です。
「不乾性(固まらない)」という性質は、大切な道具のメンテナンスに最適なのです。

活用術⑦:つげ櫛の「油漬け」

水洗い厳禁の「つげ櫛」は、椿油でお手入れします。
定期的に油を染み込ませることで、櫛の通りが滑らかになり、静電気を防ぐ効果が復活します。
詳しくは以下の記事で解説しています。

▶ 関連記事:【つげ櫛】効果と育て方|静電気を防いで「髪のツヤ」を取り戻す

つげ櫛に椿油を垂らしてお手入れをしている様子のイラスト

活用術⑧:革製品(バッグ・財布)の艶出し

革用のクリームがない時、椿油で代用できます。
柔らかい布に少量とり、薄く塗り広げると、革に栄養を与えて自然な艶が出ます。
※ヌメ革など、シミになりやすい革の場合は目立たない場所で試してから使ってください。

革のバッグや財布に椿油を塗って手入れしている様子のイラスト

活用術⑨:鉄フライパン・包丁の錆止め

食用の椿油なら、鉄の調理器具の手入れにも最適です。
サラダ油のようにベタベタに酸化しにくいため、長期間保管する鉄瓶や包丁、フライパンの表面に薄く塗っておくことで、錆を防ぎます。

▶ 関連記事:【鉄フライパン】野菜炒めをシャキシャキにするコツ|サビさせない洗い方

鉄フライパンの表面にキッチンペーパーで油を塗っているイラスト

活用術⑩:木製家具・床の保湿

無垢材のテーブルや、フローリングのカサつき防止にも使えます。
木に深く浸透し、乾燥による割れを防ぎながら、しっとりとした木目の美しさを引き出します。

無垢材のテーブルに椿油を塗り込んで木目をケアしているイラスト

5. 選び方のポイント|「加熱」と「非加熱(生搾り)」どっちがいい?

椿油には、大きく分けて「黄金色のオイル」と「透明なオイル」の2種類があります。
用途に合わせて選びましょう。

【東京】大島椿(おおしまつばき)

日本で一番有名な「黄色い箱」の椿油。
こちらは種子を加熱してから搾るタイプです。
ほんのりと香ばしいナッツのような香りがあり、コクがあります。
価格が手頃なので、ヘアケア全般、ボディケア、道具の手入れなど、マルチにたっぷり使いたい方におすすめです。
※100%天然なので、もちろん顔にも使えます。

【東京・利島】神代椿(かみよつばき)

まるで美容液。非加熱の「生搾り」オイル。
加熱せずに生のまま圧搾し、何度も濾過を繰り返した透明なオイルです。
椿油特有の香りがほぼ無臭で、サラッとした使い心地が特徴。
保湿力や浸透力が非常に高いため、洗顔後のブースターやフェイシャルマッサージなど、顔用のスキンケアとして使うならこちらが絶品です。

よくある質問(FAQ)|油焼けやニキビへの影響は?

朝つけて外出しても「油焼け(日焼け)」しませんか?

基本的には心配ありません。
油焼けは、不純物の多い鉱物油などが紫外線で酸化することで起こります。
精製された椿油は非常に酸化しにくいオイルであり、むしろ紫外線(UV-B)を微量ですが吸収し、肌や髪を守る働きがあります。

ニキビができやすい肌でも使えますか?

アクネ菌のエサになりやすいため、注意が必要です。
オレイン酸はアクネ菌の好物と言われています。
ニキビができている部分への「つけっぱなし」は避けてください。ただし、洗い流すクレンジングとして使う分には、毛穴汚れを落とせるため効果的です。

独特の匂いが苦手です。どうすればいいですか?

「精製」されたタイプか、「生搾り」を選んでください。
昔ながらの椿油は特有の香りがありますが、最近は精製技術が進み、ほぼ無臭のタイプ(大島椿の精製ツバキ油など)も多く販売されています。
また、非加熱の生搾りタイプも香りが少ない傾向にあります。

使用期限はどれくらいですか?

開封後、約1年を目安に使い切ってください。
酸化しにくい油ですが、直射日光の当たらない涼しい場所で保管しましょう。
「油臭い」と感じたり、色が濃くなったりした場合は、肌への使用はやめて、蝶番(ちょうつがい)の潤滑油など、掃除用に使い回すと無駄がありません。

ベタつかずに使うコツは?

「一滴」を手のひら全体に広げてから使うことです。
直接髪につけるのではなく、一度手のひらに薄く伸ばし、その手で髪を撫でるようにすると均一につきます。
足りないかな?と思うくらいが適量です。

大島椿とほかの椿油、何が違うの?

大島椿は「加熱圧搾」タイプで、コクと香りが特徴の定番品です。
価格が手頃でコスパが高く、ヘアケアから道具の手入れまでたっぷり使えます。
一方、神代椿など「非加熱(生搾り)」タイプは透明でほぼ無臭、浸透力が高くスキンケア向きです。
顔に使いたい方は生搾りを、まず1本試したい方は大島椿を選べば間違いありません。

まとめ:これ一本でミニマルに暮らす。

洗面台に置かれた椿油の瓶と、整ったシンプルな暮らしのイメージ画像

トリートメント、クレンジングオイル、ネイルオイル、革用クリーム、錆止め…。
これら全ての専用品を買わなくても、良質な「椿油」が一本あれば、すべて代用できます。

自分自身の肌を整えるついでに、愛用の道具も手入れする。
そんな、シンプルで丁寧な循環が生まれるのが、このオイルの最大の魅力かもしれません。
まずは小さな瓶から、椿油のある暮らしを始めてみませんか?

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