323種。久月の破魔弓に入れられる家紋の数です。
初めてのお正月を迎える男の子のために、家の紋を刻んだ弓と矢を飾る。破魔弓は、そうやってわが家だけの一張にできる縁起物です。
もう一つの縁起物、熊手にも、名前札を付けられます。浅草の酉の市の公式サイトが名前を挙げる所沢の熊手商・面亀は、明治から手作りで熊手をつくってきました。
この記事では、天保6年創業の久月の日本製の破魔弓と、面亀の熊手を紹介します。破魔弓をどこに飾るか、熊手をいつ納めるか、2026年の酉の市の日取りもまとめました。
【早見表】破魔弓と熊手、どれを迎える?
| 縁起物 | 作り手 | 見どころ | わが家のものにする |
|---|---|---|---|
| 破魔弓 銘木 胡桃×檜 13号 ▾ | 久月(東京) | 胡桃と檜のケース、千筋細工の中造 | 家紋(323種から) |
| 破魔弓 獅狛 10号 ▾ | 久月(東京) | 獅子と狛犬の金具、松の背景 | コンパクトに飾る |
| 四寸平熊手 ▾ | 面亀(埼玉・所沢) | 鷲の爪をかたどった手作りの熊手 | 名前札 |
| 宝船小 ▾ | 面亀(埼玉・所沢) | 玄関や机に置ける形 | 名前札 |
名前を押すと、その解説へ飛べます。2026年の酉の市は4章 ▾へ。
1. 初めてのお正月に、弓と矢を
「ハマ」は、的のことだった
久月は破魔弓をこう説明しています。「もともと四方を射って魔を鎮める神事を基としており、原型は鎌倉時代から続く縁起物です。ハマ(的)から"破魔"になり、江戸時代には現代のような形に近づきました」。
そして今は、「主に男の子が初めて迎えるお正月に飾る縁起物やお守りとして贈られます」。生まれて初めてのお正月に、その子のための弓と矢が家にやってくる、ということです。
2. 久月:天保6年から、家紋を入れる破魔弓
神田川のほとりで始まった人形店
久月の創業は天保6年(1835年)。公式の沿革には、「風薫る5月、神田川のほとりに、初代横山久左衛門が人形師・久月の表札を掲げました」とあります。
久月の公式ネットショップに並ぶ破魔弓は、どれも「日本製」と書かれています。そしてケースの金具には、家紋を入れられます。商品に同梱された申込書で、限定323種の中から選ぶ形です。
久月作 破魔弓 銘木シリーズ 胡桃×檜 13号|千筋細工・家紋入れ
胡桃と檜、二つの銘木で組んだケースの破魔弓です。中造には千筋細工があしらわれています。
家紋を323種から選んで、ケースの金具に入れられます。間口24cm・奥行21cm・高さ43cm。久月は「和室にも洋間にも違和感無くマッチする」と紹介しています。
久月作 破魔弓 銘木 胡桃ケース 檜・本籐・千筋細工 13号(家紋入れ可)
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久月作 破魔弓 獅狛シリーズ 10号|獅子と狛犬の金具
獅子と狛犬が、一本弓の破魔弓を守る飾りです。久月は「守護獣の象徴である獅子と狛犬」と書いています。
背景には、長寿の象徴である松。間口23cm・奥行19cm・高さ37cmと、棚の上にも収まる大きさです。
久月作 破魔弓 10号 獅狛シリーズ アクリルケース(針桐・本籐)
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3. 破魔弓は、子どもの成長に合わせて場所を移す
居間から、子ども部屋へ
人形メーカーの東玉は、破魔弓を「これから長い間、大切なお子様の成長を見守ってくれる」ものとして、こんな飾り方を紹介しています。「赤ちゃんの頃は皆が集う居間、少し大きくなったら子ども部屋」。
初めてのお正月は、家族みんなの目に入る居間に。その子が自分の部屋を持ったら、部屋の棚へ。破魔弓は、子どもと一緒に家の中を移っていく縁起物です。
お正月が過ぎても、飾っておいていい
東玉によると、昔は年末年始に床の間に飾るものとされていましたが、「そもそも縁起物ですので、現在ではいつどこに飾っても特に問題はない」。お正月が過ぎても「年中飾り」にする家もあり、五月人形の脇に置く人もいます。
置き場所は直射日光が当たらず、湿気の少ないところ。少し高めの位置が勧められています。
4. 熊手は「かっこめ」。11月の酉の市の縁起物
午前0時の一番太鼓から、24時間
東京・浅草の鷲神社と長國寺で開かれる酉の市。台東区はこう紹介しています。「熊手が「かっこめ」といわれ、福運や財をかき込むという縁起から開運、商売繁盛のお守りとされ、境内では熊手を売る店が立ち並び賑わいます」。
2026年(令和8年)の浅草の酉の市は、11月7日(土)の一の酉と、11月19日(木)の二の酉。鷲神社によると、午前0時の一番太鼓とともに始まり、丸一日24時間続きます。
5. 所沢・面亀:鷲の爪の熊手に、名前札を
酉の市の公式が、名前を挙げる熊手商
浅草酉の市の公式サイトのQ&Aには、酉の市に行けなかった人への答えがあります。「「技の匠」にリンクされている熊手商さん、いがらしさん又は面亀さんのサイトからご購入願います」。
その面亀は、埼玉県所沢市の熊手商です。「明治の創業以来、所沢の地で150年以上にわたり手作りにこだわった製品を作り続けています」。熊手の爪は、鷲の爪をかたどったものだそうです。鷲神社の「鷲」と、福をつかむ爪が重なっています。
名前札を付けて、自分の熊手に
面亀の熊手は、所沢市のふるさと納税の返礼品として申し込めます。どちらにも名前札が付き、入れたい文字を申し込み時に伝えます(例として「山田」「山田太郎」「株式会社面亀」)。
一点ずつの手作りで、年ごとにデザインが少しずつ変わるそうです。今年の一本は、今年だけの熊手です。
面亀 四寸平熊手 御名前札つき|埼玉・所沢(ふるさと納税)
手に取りやすい大きさの、竹の爪の熊手です。面亀自身が「初めての熊手としても、また贈り物としても」と勧めています。
名前札に家族の名前を。玄関や神棚の近くに掛けて、一年を一緒に過ごします。所沢市への寄附で届きます。
面亀 四寸平熊手 御名前札つき(埼玉県所沢市 ふるさと納税)
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面亀 宝船小 御名前札つき|埼玉・所沢(ふるさと納税)
宝船の形をした、置いて飾る熊手です。竹と紙と木でできています。
壁に掛ける場所がない家や、職場の机に。面亀は「ご自宅の玄関や職場のデスクに飾るのにおすすめ」と書いています。
面亀 宝船小 御名前札つき(埼玉県所沢市 ふるさと納税)
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豆知識:熊手屋さんへのご祝儀は「決まりではない」
酉の市では、熊手を値切ったぶんを熊手屋さんへのご祝儀として置いていく、という買い方が「粋」とされてきました。ただ浅草酉の市の公式Q&Aは、「熊手屋さんへの祝儀はあくまでも慣習であって、決まりではありません」と書いています。
6. 一年たったら、次の酉の市で納める
前の年の熊手を持って、酉の市へ
浅草酉の市の公式Q&Aは、「新しい熊手を求めに酉の市にご来場いただくとき、必ず前年の熊手をお持ちください」としています。浅草では、長國寺と鷲神社の入口に熊手の納め所があります。「一年間福を取り込んでくれた熊手ですから感謝を込めて納めてくださいね」。
酉の市に行けなかったら
同じQ&Aによると、ごく小さな熊手なら、近くの寺社が大晦日や初参りにお札のお焚き上げをしていれば、お賽銭を添えてそこに納めるとよいそうです。大きな熊手は、感謝をしたあと、住んでいる地域の分別のルールに従って分解して処分します。
浅草以外の酉の市で買った熊手は、その開催者に「熊手納め」について尋ねるよう案内されています。
7. よくある質問(FAQ)
破魔弓は、いつ贈るものですか?
男の子が初めて迎えるお正月に飾る縁起物として贈られます。
久月は、破魔弓を「主に男の子が初めて迎えるお正月に飾る縁起物やお守り」と紹介しています。年末に届くよう、早めに選んでおくと安心です。
破魔弓に家紋は入れられますか?
久月の破魔弓は、ケースの金具に家紋を入れられます。
同梱の申込書で限定323種から選びます。特注の家紋は別途実費。家紋を付けず、金具のまま飾ることもできます。
破魔弓は、お正月が終わったらしまうものですか?
しまっても、そのまま飾っておいてもかまいません。
東玉は、昔は年末年始に床の間に飾るものとされていたとしつつ、「現在ではいつどこに飾っても特に問題はない」と書いています。直射日光と湿気を避けて飾ってください。
2026年の酉の市はいつですか?
浅草の鷲神社では、11月7日(土)が一の酉、11月19日(木)が二の酉です。
どちらも午前0時から24時まで。2026年は二の酉までです。ほかの地域の酉の市は、それぞれの開催者の案内を確かめてください。
酉の市に行けなくても、熊手は買えますか?
浅草酉の市の公式は、熊手商の面亀やいがらしのサイトからの購入を案内しています。
面亀の熊手は、所沢市のふるさと納税の返礼品としても申し込めます。名前札付きです。
古い熊手はどうすればいいですか?
次の酉の市に持って行き、熊手の納め所に納めます。
行けなかった場合、ごく小さなものは寺社のお焚き上げに、大きなものは感謝をしてから地域のルールに従って分解・処分するよう、浅草酉の市の公式Q&Aは案内しています。
8. まとめ:家紋の弓と、名前の熊手
破魔弓は、男の子が初めて迎えるお正月の縁起物。ハマ(的)を射る神事から生まれ、鎌倉時代から続いてきました。
天保6年創業の久月の破魔弓は、公式ショップのものがどれも日本製。胡桃と檜のケースに千筋細工、獅子と狛犬が守る一本弓。そして323種から選んだ家紋を入れて、わが家の一張にできます。居間から子ども部屋へ、子どもと一緒に移っていく飾りです。
熊手は「かっこめ」。2026年の浅草の酉の市は11月7日と19日。行けなくても、酉の市の公式が名前を挙げる所沢の面亀の熊手を迎えられます。鷲の爪をかたどった手作りの熊手に、名前札を付けて。
一年たったら、次の酉の市で感謝をこめて納める。今年は、ぜひ日本の作り手の縁起物を、わが家の名前で迎えてみてください。