事業者・ブランド紹介

山中塗(山中漆器)

全国一の木地ろくろ挽き産地・山中塗。伝統を前進させる産地ブランド。

山中塗(山中漆器)は、石川県加賀市・山中温泉地区でつくられる漆器で、「塗りの輪島」「蒔絵の金沢」と並ぶ県内三大漆器産地の一つとして知られています。山中には古くから木地師が集まり、挽物木地の生産量は全国有数。「縦木取り」による堅牢な木地づくりや、千筋・荒筋などの加飾挽きといった技術によって、木目の美しさと精緻な意匠を兼ね備えた器が生み出されてきました。戦後はいち早く樹脂素地とウレタン塗装を取り入れた近代漆器にも取り組み、電子レンジや食洗機対応のうつわ、バイオマス素材を活用した環境配慮型のプロダクトなど、現代の暮らしに寄り添う器づくりを進めています。山中漆器連合協同組合は、産地の事業者や職人を束ねる唯一の団体として、公式サイトやオンラインストア、オリジナルブランドの展開を通じて、450年続く山中塗の魅力と技を世界に発信しています。

〒922-0111 石川県加賀市山中温泉塚谷町イ268-2 やまなかぬり(やまなかしっき)
山中塗(山中漆器)

ここが推し!

山中塗といえば、日本一と称される「木地ろくろ挽き」の技術。木目の美しさが透けて見えるような『拭き漆』の器は、木の温もりをダイレクトに感じられます。一方で、電子レンジや食洗機対応の近代漆器や、バイオマス素材を使った『COLESSAE』など、現代の暮らしに即した進化も凄い!伝統的な木製椀から機能的なプレートまで、今の食卓に必要な器が必ず見つかる産地です。

PROFILE 企業・工房について

山中塗の歴史は、およそ400年前の安土桃山時代にさかのぼります。挽物の器づくりを生業としていた木地師の集団が、山中温泉上流の真砂に移り住み、木地を挽き始めたことが起源とされています。やがて木地師たちは温泉地近くに定住し、温泉客向けの土産物として椀や盆などの木工品を供給することで、山中の木地産業が発展していきました。

江戸時代に入ると、会津や京都、金沢などから塗師や蒔絵師が招かれ、山中にも漆塗りや蒔絵の技術が導入されます。木目を生かす拭漆仕上げや、千筋・荒筋などの加飾挽き、朱漆の上に透ける飴色の漆を重ねる朱溜塗など、多様な技法が生まれ、山中塗は茶道具をはじめとした本格的な漆器産地として評価を高めていきました。

昭和期以降は、伝統的な木製漆器に加えて、樹脂素地に漆やウレタン塗装を施す近代漆器の生産にもいち早く取り組みます。強度や耐熱性に優れた素材と、職人による手仕事の塗装・蒔絵を組み合わせることで、電子レンジや食洗機に対応しつつ、山中ならではの仕上がりを持つ器を数多く生み出してきました。近年ではバイオマスPETやバイオマス塗料など環境に配慮した素材も積極的に取り入れています。

山中漆器連合協同組合は、戦前から続く産地の窓口として、行政・関係団体との連携や産地ルールの整備、展示会出展や広報活動などを通じて、山中塗のブランド価値向上に取り組んできました。公式オンラインストアや産地オリジナルブランド「ものゝぐ」「COLESSAE」などのプロジェクトを通じて、産地一体となったブランディングを進めながら、次の時代の暮らしにふさわしい山中塗の姿を模索し続けています。

「木地の山中」と称される高度なろくろ挽物技術

山中塗は、木が育つ方向に沿って器の形を取る縦木取りを基本とし、乾燥による歪みが出にくい堅牢な木地づくりを行ってきました。光が透けるほど薄く仕上げる薄挽きや、千筋・荒筋などの加飾挽きなど、木地師たちの高度な技術が多彩な器の表情を生み出しています。挽物木地の生産量は全国的にも高く、その技術力は山中塗の大きな強みとなっています。

木目を生かす拭漆と、茶道具に代表される蒔絵技術

山中塗では、欅や栃などの美しい木目を生かす拭漆仕上げがよく知られています。木地に漆を薄く摺り込んでは拭き取る工程を繰り返すことで、木目の表情と漆の艶が調和した器が生まれます。また、漆地の上に金銀粉などで文様を描く蒔絵、とくに漆下地の上で文様を盛り上げる高蒔絵の技術も発展し、茶道具をはじめアクセサリーや文具など幅広い分野で高度な塗りと加飾の技が活かされています。

木製漆器と近代漆器、両輪で広がる山中塗のうつわ

戦後の山中塗は、木製漆器だけでなく、樹脂素地に漆やウレタン塗装を施した近代漆器の分野にも早くから取り組んできました。電子レンジや食洗機対応の食器や、バイオマス素材を用いた環境配慮型のプロダクトなど、現代のライフスタイルに合わせた器づくりを進めています。公式オンラインストアでは、椀や皿、ドリンクウェア、弁当箱、茶道具、アクセサリー、インテリア雑貨など、伝統と機能性を兼ね備えた幅広いラインナップが提案されています。