事業者・ブランド紹介

釜定(南部鉄器)

南部鉄器の力強さに、北欧で磨かれた線の美しさ。毎日の台所に“用の美”を。

釜定(かまさだ)は、岩手県盛岡市の紺屋町に工房と店を構える南部鉄器のつくり手です。明治後期から続く老舗として知られ、三代目の宮伸穂氏がフィンランドでの経験も背景に、伝統の鋳物技術に凛とした現代的な佇まいを重ねてきました。鉄瓶や羽釜といった“火と湯”の道具から、フライパン、鍋敷き、栓抜き、オーナメントまで。重厚な素材を、暮らしの道具として軽やかに使いこなす——そのバランス感覚こそが、釜定の魅力です。

岩手県盛岡市紺屋町2-5 かまさだ
釜定(南部鉄器)

ここが推し!

南部鉄器というと“渋くて、重くて、玄人向け”というイメージが先に立ちがち。でも釜定の道具に触れると、その先入観がすっとほどけます。直線と曲線のバランスが美しい鍋やフライパン、雪の結晶のような鍋敷き、こけしを思わせる栓抜き——どれも台所でちゃんと働きながら、置いてある姿まで絵になる。毎日使う道具だからこそ、手に取るたびに気分が上がる。そんな“当たり前の贅沢”を、静かに叶えてくれるブランドです。

PROFILE 企業・工房について

盛岡の紺屋町。古い商家が残る通りの一角に、釜定の店と工房があります。扉を開けると、鉄瓶のしっとりした黒、鍋やフライパンの端正な曲線、鍋敷きの影がつくる幾何学模様——鉄という素材が、こんなにも静かで美しいのかと驚かされます。

釜定は、南部鉄器のつくり手として100年以上の歴史を重ねてきた老舗です。長い時間の中で培われたのは、鋳物としての確かさはもちろん、「道具は使われてこそ」という感覚。だからこそ、伝統的な意匠を守りながらも、現代の台所で“毎日使える形”へ落とし込む工夫が随所に見えます。

象徴的なのが、料理の守備範囲が広い鉄鍋やフライパン。煮る・炊く・焼く・揚げるを一つでこなす「洋鍋」、小回りが利く「ワンハンドパン」や「シャロウパン」、入れ子で収まり、すき焼き鍋にもなる「組鍋」。火の回りや保温性に優れる鉄の持ち味を、日々のレパートリーに自然と組み込めるように整えています。

一方で、釜定らしさは“台所の主役”だけに留まりません。雪の結晶を思わせる鍋敷き、こけしを連想させる栓抜き、灰皿やオーナメント。鉄器の存在感を残しつつ、飾りではなく生活の動作に溶け込むところが心地いい。

三代目・宮伸穂氏がフィンランドで培った感覚は、釜定の道具に不思議な軽さを与えました。余計な線を省いた輪郭、触れたときの手応え、細部の仕上げ。派手さはないのに、使うたびに“これが好きだ”と確信が増していく——釜定は、そんな時間のかかる良さを持つ南部鉄器です。

盛岡の城下町・紺屋町で受け継がれる、南部鉄器の仕事

釜定は、盛岡の中心部・紺屋町に工房と店を構え、100年以上にわたり南部鉄器を手がけてきた老舗として紹介されています。暮らしの中で使われ続けてきた道具の感覚を、今の生活のリズムに合わせて更新しているのが印象的です。

三代目・宮伸穂氏の感性:伝統技術×北欧のデザイン感覚

三代目の宮伸穂氏はフィンランドでの在住経験を持ち、釜定のデザインと制作を担う存在として知られています。鋳物の力強さを損なわずに、余計な装飾を削ぎ落とした輪郭や、手に取りやすい寸法へ落とし込む——その“引き算”が、釜定らしい佇まいをつくります。

「煮る・炊く・焼く・揚げる」を一つで。台所の定番になる鉄鍋たち

万能に使える「洋鍋」、朝食や小さなおかずにちょうどいい「ワンハンドパン」、すっきり浅型の「シャロウパン」、すき焼き鍋にもフライパンにもなる「組鍋」など、調理の動作を支える道具が揃います。鉄の蓄熱性を生かし、火の入り方や温かさの持続まで含めて“料理が決まる道具”として選ばれています。

鉄瓶・姥口の美しさ、そして小さな道具の愉しみまで

釜定は伝統型の鉄瓶のほか、横から見たときの奥ゆかしさがある「姥口」を多く制作すると紹介されています。さらに、鍋敷き(六角・格子)や栓抜き、灰皿、オーナメントなど、日々の所作に寄り添う小さな道具も得意。鉄器の“重さ”を、暮らしの“心地よさ”へ変えていくラインアップです。