岩渕農園 Iwabuchi Orchard

岩渕農園は、青森県津軽平野の南側に広がる平川市で、長年りんご栽培に取り組んできた農園です。周囲を山々に囲まれ、昼夜の寒暖差が大きく、雪深い冬を迎えるこの土地は、りんごづくりに適した環境として知られています。その中で、土づくりから剪定、収穫まで、一連の仕事を自分たちの手で行うことで、園地の個性を生かしたりんごを追求してきました。

冬場の仕事の中心となるのが剪定です。毎冬、腰の高さまで積もる雪をかき分けながら約千本の木を剪定する作業は、園主いわく「千本の木を剪定してはじめて一人前」と言われるほど奥が深いもの。枝の角度や太さ、日当たりを考えながら、一枝一枝に目を配ることで、翌年の実りの質が決まっていきます。

岩渕農園が葉とらずりんご専門農園として歩み始めた背景には、「見た目の色づきだけではなく、味で喜ばれるりんごを届けたい」という思いがあります。実の周りの葉を摘まない葉とらず栽培は、果皮に葉の影が残り、見た目では一般的なりんごと異なりますが、そのぶん内部にしっかりと糖と香りが蓄えられます。

こうした栽培へのこだわりは、青森県りんご品評会の葉とらずふじ部門で優賞をはじめとする受賞歴として結実し、葉とらずりんご品評会でもたびたび入賞を重ねてきました。品質面で高い評価を受ける一方で、オンラインショップやお客様の声のページには、「毎年欠かさず取り寄せている」「他のりんごでは物足りなくなる」といったリピーターの声も多く寄せられています。

現在は、インターネット販売やふるさと納税を通じて全国から注文を受けるようになり、葉とらずサンふじや多品種の詰め合わせ、葉とらずりんごジュースなどを通じて、平川市の畑と全国の食卓をつなぐ役割を担っています。岩渕農園はこれからも、葉を摘まない栽培と雪国の丁寧な手仕事を通して、蜜たっぷりのりんごと、りんごづくりの背景にある物語を届け続けます。

青森県平川市の葉とらずりんご専門農園

岩渕農園がある平川市は、津軽平野の南方に位置し、北西に岩木山、東に八甲田山を望む自然豊かな土地です。冬には腰の高さまで雪が積もる厳しい環境の中、約2.5ヘクタールの園地で千本規模のりんごの木を一本一本剪定し、大切に育てています。葉とらずりんご専門農園として、産地から直接、こだわりのりんごを全国へ届けています。

葉を摘まないからこそ生まれる、蜜とコクのある味わい

一般的なりんご栽培では色づきを優先して実の周りの葉を摘み取りますが、岩渕農園では葉を残したまま育てる「葉とらず」栽培にこだわっています。葉が作る養分を十分に蓄えた果実は、糖度が高くジューシーで、ナイフを入れると心地よい音とともに果汁があふれます。果皮に残る葉の影によるまだらな色づきは、葉とらずりんごならではのおいしさのしるしです。

サンふじ、はるか、ぐんま名月など多品種の葉とらずりんご

看板品種の葉とらずサンふじをはじめ、蜜が皮の近くまで入る高糖度の「はるか」、甘さと酸味のバランスが良い「シナノゴールド」、甘酸っぱくお菓子にも向く「紅玉」、香り高い「王林」や「ぐんま名月」、早生品種の「サンつがる」など、多彩な品種を葉とらず栽培で育てています。品種ごとの個性を生かし、贈答用から家庭用、訳ありまで、さまざまなラインナップで楽しめます。

葉とらずりんごジュースやふるさと納税でも評判

園地で収穫した葉とらずりんごを丸ごと搾ったストレートジュースも人気の商品です。濃厚で芳醇な甘さをそのまま瓶に閉じ込めたジュースは、贈り物や自分へのご褒美にもぴったり。平川市のふるさと納税の返礼品としても採用されており、りんごそのものとあわせて、岩渕農園の葉とらずりんごを味わう入り口になっています。