事業者・ブランド紹介

白扇酒造

時間を味方に。福来純の本みりんと、黒松白扇の清酒を。

岐阜県加茂郡川辺町。飛騨川の流れがすぐ近くにあるこの土地で、白扇酒造は本みりん「福来純」と清酒「黒松白扇」を中心に、料理酒や季節限定酒、焼酎・リキュール、さらに麹や酒粕の品まで幅広く手がけています。創業年は記録が残らず不明ですが、江戸時代後期には“みりん屋”として営んでいたとされ、明治32年(1899年)には清酒の醸造もスタート。国産のもち米・米麹・米焼酎だけで仕込む本みりんは、90日かけて丁寧に育て、熟成に3年ほど時間をかけるものもあります。麹は手造りで、温度管理は24時間体制。搾りも昔ながらの槽(ふね)を用い、香りと旨みを静かに引き出します。蔵に立ち寄れる売り場もあり、町の暮らしに寄り添い続けています。

【本社・売り場】〒509-0304 岐阜県加茂郡川辺町中川辺28番地 【八百津工場】〒505-0303 岐阜県加茂郡八百津町伊岐津志208-3(※工場で酒類販売は行いません) はくせんしゅぞう
白扇酒造

ここが推し!

福来純の本みりんで麺つゆや煮物の“照り”と香りを足す。次は炊飯に少量入れてツヤを楽しむのも手軽です。甘党なら、どら焼きやホットケーキなど焼き菓子の風味づけに。発酵の余韻をもう一歩進めるなら「こぼれ梅(みりん粕)」で漬け込みやお菓子づくり、「酒屋のこうじ」で塩麹・甘酒の仕込みも。食事の席には清酒「黒松白扇」を合わせ、同じ蔵の“麹の仕事”を比べるのも楽しいです。

PROFILE 企業・工房について

記録が残っていないため創業年は不明ですが、白扇酒造は江戸時代後期には“みりん屋”として営んでいたとされています。地元で古くから親しまれてきました。近くの蔵元から酒粕を仕入れて粕取り焼酎を造り、その焼酎でみりんを醸していた時代も。粕取り焼酎を造るカブト釜など古い蒸留器具が今も残っています。明治32年(1899年)から清酒造りも始まり、昭和26年(1951年)に白扇酒造株式会社となりました。

みりん造りの主役は麹。蒸したもち米に米麹と本格焼酎を合わせ、発酵ではなく“糖化”で味をつくります。仕込み4日後の踏み込みで表面の乾燥を防ぎ、その後は一週間ごとの櫂入れで糖化を促進。もろみの温度や粘度、味や香りまで確かめながら、酵素の力を整えていきます。一ヶ月半ほどかけて30℃から20℃へゆっくり下げ、風味を崩さない品質を目指します。搾りは袋を使って槽(ふね)で丁寧に行います。

代表格は「福来純『伝統製法』熟成本みりん」。国産のもち米・米麹・米焼酎のみで仕込み、90日かけて育て、熟成に3年程度をかける一本です。化学調味料や食品添加物は使わず、琥珀色の旨みと深みのある甘みが持ち味です。麺つゆや煮物、酢の物、菓子作りの風味づけ、炊飯のツヤ出しなど、用途が広いのも魅力です。そのまま飲んでも美味しい、とする味づくりも大切にしています。料理酒や焼酎・リキュールも揃い、麹の品やみりん粕まで楽しめます。

清酒は「黒松白扇」を中心に、純米大吟醸・純米吟醸などから季節限定酒まで。平成4年に銘柄を「花美蔵」へ改め、2020年10月から「黒松白扇」へ戻しました。純米大吟醸「馥」は20〜40日低温発酵し、袋取りして吊り下げ、滴り落ちる酒を囲って低温貯蔵。平成3年に八百津町へボトリング工場と営業を移し、八百津工場で酒類販売は行いません。本社・売り場は年中無休(臨時休業を除く)。春には太部古天神社の祭礼で「酒買いの儀式」も行われます。

国産3原料の本みりん

福来純の本みりんは、国産のもち米・米麹・米焼酎の3つだけで仕込みます。昔ながらの手法で90日かけて育て、熟成に3年程度の時間をかける品も。江戸の昔から美濃で“寝酒”として親しまれた背景もあり、琥珀色の旨みと、しつこくない上品な甘さが持ち味です。

手造り麹と24時間の温度管理

麹菌は生きもの。麹室での手造り麹を基本に、温度の管理は24時間体制で行います。味醂は発酵ではなく糖化で造るため、麹の働きが味の要。仕込み後は踏み込みや櫂入れで手を入れ、一ヶ月半ほどかけて温度を30℃から20℃へゆっくり下げ、風味を整えます。

槽(ふね)でゆっくり搾る

本みりんは近代的な搾りではなく、袋を使って槽(ふね)で丁寧に上槽します。袋を一つずつ折りながら積み、ゆっくり力をかけて搾るのが流儀。味と風味を損ねにくく、白く艶のある上質さを目指します。しぼりたては焼酎の香りが残る、フレッシュで上品な甘さ。

清酒「黒松白扇」と蔵の水

清酒「黒松白扇」は、岐阜県の中濃地域で仕込まれます。近くに飛騨川があり、水にも恵まれた環境。仕込水は軟水で、口当たりはやわらかく芳醇なタイプへ。純米大吟醸「馥」は20〜40日かけて低温でじっくり発酵させ、袋取りして吊り下げ、染み出た酒を素早く囲って低温貯蔵します。