食器は、毎日使えて、食卓を見るたびに贈り主を思い出せる、「記憶に残るギフト」です。
特に日本の漆器や陶磁器は、その美しさと「本物」としての価値から、結婚祝いや記念日、長寿祝いなど、フォーマルな贈答シーンで最高の贈り物として選ばれます。
本記事は、「価格帯」「用途」「縁起の良さ」の3つの視点から、ギフトに最適な和食器・漆器ブランド10選を厳選してご紹介します。
また、相手に失礼のないよう、贈答品としてのマナーや注意点についても詳しく解説します。
1. 迷ったらこれ!高級ギフトにおすすめの定番ブランド5選
格式の高さ、知名度、実用性において、特に贈答品として人気の高いブランドを厳選しました。
輪島塗 / 「堅牢」と「美術的価値」を贈る
工程数が多く堅牢な「本堅地」技法で知られ、日本の漆器の最高峰に位置します。特に、華やかな蒔絵や沈金が施されたお椀や重箱は、贈答品としての権威性が抜群です。
- おすすめシーン: 結婚祝い、長寿祝い(還暦、喜寿など)、会社の記念品
- おすすめ商品: 夫婦椀、沈金や蒔絵の施された銘々皿
香蘭社 / 皇室御用達の有田焼
有田焼の老舗ブランドであり、かつて宮内庁御用達でした。透き通るような白磁の美しさと、上品な染付のコントラストが特徴。高貴な印象を与え、目上の方への贈り物として最適です。
- おすすめシーン: 目上の方への贈り物、結婚祝い、新築祝い
- おすすめ商品: 茶器セット、銘々皿、コーヒーカップ&ソーサー
山中塗 / 「軽さ」と「使い心地」を贈る
木地を薄く挽く「木地挽物」の技術に優れ、非常に軽くて口当たりの良い漆器を作ります。比較的モダンなデザインも多く、日常使いできる本漆器を贈りたい場合に適しています。
- おすすめシーン: 友人への結婚祝い、内祝い、誕生日プレゼント
- おすすめ商品: 夫婦汁椀、銘木を使用したペアカップ
白山陶器 / グッドデザイン賞の機能美
長崎の波佐見焼ブランド。日常の使いやすさを追求したデザインで、グッドデザイン賞を多数受賞しています。シンプルで飽きのこない白磁は、和洋問わずどんな食卓にも馴染み、若年層からの人気が高いです。
たち吉 / 多様な産地の良いとこどり
京都の老舗和食器専門店。全国の焼き物産地と連携し、美濃焼、京焼などから厳選した食器を展開しています。価格帯の幅が広く、贈る相手の好みに合わせて柔軟に選べる点が魅力です。
2. シーン別:失敗しない和食器ギフトの選び方
贈るシーンによって、適したアイテムやマナーが異なります。特に「縁起」を重んじる和食器ギフトでは注意が必要です。
結婚祝い・引き出物:ペア(夫婦)セットを贈る
「夫婦仲睦まじく」という意味を込めて、お椀や湯呑み、飯碗などのペアセット(夫婦セット)を贈るのが鉄則です。新生活ですぐに使えるよう、食洗機対応の磁器も喜ばれます。
- タブー: 奇数セット(5個、7個など)は避ける。「割れる」を連想させるため、陶器を贈る際は、メッセージでフォローを。
長寿祝い(還暦・古希):格式を重んじる
長寿のお祝いは、「人生の最高の節目」です。漆器や格調高い有田焼の茶器セットなど、格式が高い一生物を贈ります。伝統的な色彩(還暦なら赤、古希なら紫)を取り入れるのも良いでしょう。
- ポイント: 「これからも元気で長生きしてほしい」というメッセージを添えること。
新築・引越し祝い:実用性とデザインを重視
相手のインテリアに合うよう、シンプルなデザインを選びましょう。陶器よりも耐久性が高く、モダンな印象の磁器(白山陶器など)が人気です。
- おすすめ: 家族構成に合わせた数の大皿・小皿セット、来客用の湯呑みセット
3. 目的別:贈る相手とアイテムのベストマッチ
アイテムによって込められる意味が異なります。最適なアイテムを選びましょう。
① 格調高さを贈りたい(目上の方、取引先)
輪島塗の重箱や、沈金・蒔絵が施された漆器、あるいは香蘭社などの老舗ブランドの茶器セットを選びます。相手の地位や年功を考慮し、最も高品質なものを選びましょう。
② 長く使ってもらいたい(家族、親友)
漆器であれば山中塗や越前塗の夫婦椀、陶磁器であれば白山陶器の耐久性の高いペア飯碗がおすすめです。「長く愛用してほしい」という実用性を重視します。
③ 相手の趣味に合わせたい(趣味人、料理好き)
食器をコレクションしている方には、デザイン性の高い作家物の豆皿(東屋など)や、色合いが個性的な織部焼が喜ばれます。ただし、上級者向けのため、相手の好みをよく知っている場合に限ります。
4. 予算別:和食器ギフトの価格帯目安
相場を知っておけば、予算内で最も品質の高い贈り物を選べます。
| 価格帯 | 主なアイテム(素材) | 特徴・品質 |
|---|---|---|
| 1万円〜2万円 | ペア湯呑み、ペア小皿(磁器)、山中塗の合成樹脂椀セット | 日常使いに最適な、高品質でモダンなデザインが揃う価格帯。 |
| 3万円〜5万円 | 本漆の夫婦椀(山中塗、越前塗)、高級白磁の食器セット(香蘭社) | 伝統工芸品の入門品。贈答品として最も多く選ばれる価格帯。 |
| 5万円〜10万円 | 高級輪島塗の汁椀(1客)、美術的な絵付けの茶器セット | 人生の節目(還暦、退職)に贈る、美術品としても価値のある逸品。 |
5. 贈答品のマナー:タブーと避けるべきアイテム
心を込めた贈り物が、マナー違反にならないよう、最低限の知識をチェックしましょう。
特に結婚祝い・新築祝いにおけるタブー
- 「割れる」「切れる」を連想させるもの: 陶器・ガラス(割れる)、包丁(切れる)は、結婚祝いではタブーとされる風習があります。メッセージカードで「末永く」などのフォローを添えましょう。
- 数が「4(死)」や「9(苦)」になるセット: 必ずペア(2個)や偶数セット(6個、8個など)を選びます。
- 目下の人へ贈る金品: 職場の部下や目下の人には、高級すぎるもの(特に高額な輪島塗)は相手の負担になるため避けるべきです。