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美味しいお茶(煎茶)の入れ方|温度と蒸らし時間で甘みを引き出すコツ

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「高い茶葉を買ったのに、家で淹れるとお店のように美味しくない」
「渋みが強すぎて、お茶の甘みを感じられない」

そんな悩みをお持ちではありませんか?
実は、日本茶(煎茶)の味を決めるのは茶葉の値段以上に、「お湯の温度」と「蒸らし時間」が9割を占めています。

結論から言うと、煎茶は「70℃・1分」が黄金ルールです。

熱湯をそのまま注ぐのは今日で終わりにしましょう。
この記事では、誰でも簡単にプロの味を再現できる「湯冷まし」のテクニックと、茶葉の種類に合わせた最適な淹れ方を徹底解説します。

1. なぜ温度が重要?|渋み(カテキン)と甘み(テアニン)の関係

同じ茶葉でも、淹れる温度によって全く別の飲み物になります。
これは、お茶に含まれる成分が溶け出す温度が異なるためです。

高温(90℃以上)だと「渋み」が出る

熱湯で淹れると、渋み成分である「カテキン」が一気に溶け出します。
さらに苦味成分のカフェインも抽出されるため、キリッとした刺激の強い味になります。
眠気覚ましには良いですが、お茶本来の甘みは隠れてしまいます。

熱湯でお茶を入れると渋み成分カテキンが多く出るイメージ図

適温(70℃前後)だと「甘み」が引き立つ

少し冷ましたお湯を使うと、カテキンの溶出が抑えられます。
一方で、旨味・甘み成分である「テアニン(アミノ酸)」は低温でもしっかり溶け出します。
結果として、渋みが少なく、まろやかで出汁のような旨味を感じるお茶になります。

70度のお湯でお茶を入れると甘み成分テアニンが引き立つイメージ図

2. 【実践】美味しい煎茶の入れ方|基本の4ステップ

それでは実際に淹れてみましょう。
ここでは一般的な「上級煎茶(100g 1,000円〜)」を2人分淹れる想定で解説します。

手順① 湯冷まし(お湯の温度を下げる)

沸騰したお湯を、まずは「人数分の湯呑み」に注ぎます。
これには2つの意味があります。

1. 器が温まり、お茶が冷めにくくなる。
2. 別の器に移すことで、1回につき約10℃温度が下がる。

冬場なら湯呑みに移して1〜2分待てば、適温の70℃〜80℃になります。

沸騰したお湯をポットから湯呑みに注いで温度を下げているイラスト

手順② 茶葉を急須に入れる

2人分で約4g〜5g(大さじ軽く1杯)が目安です。
「少し多いかな?」と思うくらい入れた方が、コクのある美味しいお茶になります。
茶葉が少ないと、お湯っぽい薄味になってしまうので注意しましょう。

茶さじで計った煎茶の茶葉を急須に入れているイラスト

手順③ お湯を注ぎ、じっくり待つ

湯呑みのお湯が適温(手で持てる熱さ)になったら、急須に注ぎます。
ここで急須を揺すらないのがポイントです。
揺すると雑味や苦味が出てしまうため、じっと我慢して茶葉が開くのを待ちましょう。

お湯を注いだ後、蓋をして静かに茶葉が開くのを待っている急須のイラスト

手順④ 「廻し注ぎ」で最後の一滴まで

複数の湯呑みに注ぐ場合は、濃さが均等になるように「1・2・2・1」の順で少しずつ注ぎ分けます(廻し注ぎ)。
そして最も重要なのが「最後の一滴(ゴールデンドロップ)」です。
ここにお茶の旨味が凝縮されています。急須をしっかり傾け、最後の一滴まで絞りきりましょう。
水分を出し切ることで、茶葉が蒸れず、二煎目も美味しく飲めます。

急須をしっかり傾けて最後の一滴を湯呑みに注ぎ切るイラスト

3. 種類別|深蒸し茶と浅蒸し茶の「蒸らし時間」の違い

「1分待つ」と言いましたが、実は茶葉の加工方法(蒸し具合)によって最適な時間は変わります。
パッケージの裏面を見て、お茶の種類を確認してみてください。

深蒸し茶(静岡茶に多い)

蒸らし時間:30秒〜45秒(短め)
製造工程で長く蒸されているため、茶葉が細かく粉っぽいのが特徴。
お湯に触れる面積が広いため、短時間で味と色が濃く出ます。
長く置きすぎると渋くなるので、早めに注ぎましょう。

細かくて粉っぽい深蒸し茶の茶葉のイラスト

浅蒸し茶・普通煎茶(京都宇治に多い)

蒸らし時間:60秒〜90秒(長め)
茶葉の形が針のように細長く、しっかり残っています。
茶葉がゆっくりとお湯の中で開き、旨味が溶け出すのに時間がかかります。
じっくり待つことで、黄金色の透き通ったお茶になります。

針のように細長い形をした浅蒸し茶の茶葉のイラスト

4. 道具にもこだわる|味をまろやかにする急須の選び方

お茶の味をさらに追求するなら、道具(急須)の素材にも注目してみましょう。
日本製、特に「常滑焼(とこなめやき)」や「萬古焼(ばんこやき)」の土を使った急須がおすすめです。

土(陶器)の急須が良い理由

釉薬(うわぐすり)を塗らない「焼き締め」の急須は、土の表面に微細な穴が空いています。
この穴がお茶の余分な渋みや雑味を吸着し、角の取れたまろやかな味にしてくれます。
また、お茶に含まれるカテキンと鉄分が反応し、味が柔らかくなる効果もあります。

ガラスや磁器の急須は香りがダイレクトに伝わりますが、「味のまろやかさ」では土の急須に軍配が上がります。

使い込まれた朱色の常滑焼の急須の写真

5. よくある失敗と対策|「味が薄い」「二煎目は?」

教わった通りにやっても味が薄いです

茶葉の量を1.2倍〜1.5倍に増やしてみてください。
味が薄い最大の原因は茶葉不足です。「もったいない」と思って少なめにすると、お湯の味しかしません。
また、お湯の温度が低すぎると成分が出にくいので、冬場は少し高め(80℃)を意識すると良いでしょう。

二煎目(二杯目)も美味しく飲むには?

二煎目は「熱湯」で「待ち時間なし」です。
一煎目で茶葉はすでに開いています。
二煎目はカテキンやカフェインをあえて出し、スッキリとした味わいを楽しむのが定石です。
熱いお湯を注いだら、すぐに湯呑みへ注ぎ切ってください。

水道水でも美味しく淹れられますか?

はい、日本の水道水(軟水)は日本茶に最適です。
ただし、カルキ臭はお茶の風味を損なうため、沸騰してから2〜3分さらに沸かし続ける(カルキ抜き)のがおすすめです。
ミネラルウォーターを使う場合は、必ず「軟水」を選んでください。海外産の「硬水」はお茶の成分が出にくく、味も香りも薄くなってしまいます。

玄米茶やほうじ茶も「70℃」ですか?

いいえ、香ばしいお茶は「熱湯(約95℃〜)」が正解です。
玄米茶やほうじ茶の最大の魅力は「香り」にあります。高い温度で一気に淹れることで、部屋中に広がる香ばしさを引き出せます。
「煎茶・玉露は低温で旨味を」「番茶類は高温で香りを」と使い分けると上級者です。

使い終わった急須、洗剤で洗っていい?

土の急須(常滑焼など)は、原則「洗剤NG」です。
土の表面にある微細な穴に、洗剤の成分や香りが入り込んでしまい、お茶の味を邪魔する原因になります。
水やお湯で茶殻をきれいに洗い流し、蓋を外して風通しの良い場所で完全に乾燥させるだけで十分です。

6. まとめ:ひと手間かける時間が、お茶を美味しくする

湯気立つ煎茶を飲みながらリラックスするイメージ

美味しい煎茶を入れるコツは、決して難しい技術ではありません。

【美味しい入れ方のまとめ】
・お湯は一度湯呑みに移して70℃まで冷ます(重要!)
・茶葉はケチらず少し多めに入れる
・急須を揺すらず、最後の一滴まで絞りきる

「お湯を冷ます」というほんの1分の待ち時間が、心の余裕とお茶の甘みを生み出します。
ぜひ今日のティータイムから、この淹れ方を試してみてください。
いつものお茶が、驚くほど高級な味わいに変わるはずです。

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