自宅が高級スパに変わる。素肌を包む「ニッポンの入浴道具」。

日本のお風呂(Ofuro)は、単に体を洗う場所ではありません。一日の疲れをリセットする聖域です。
その質を高めるのは、瞬時に水を吸う「今治・泉州」のタオル、森の香りがする「檜(ひのき)」の椅子、そして昔ながらの釜炊きで作られた「無添加石鹸」。
肌に直接触れるものだからこそ、化学繊維やプラスチックにはない、日本の自然素材と職人技を選んでみませんか? 毎日のバスタイムが、極上の癒やし時間に変わります。

タオル・バス用品の選び方と基礎知識

【タオル】 ふわふわの「今治」vs 吸水の「泉州」

日本の二大タオル産地には、明確な個性の違いがあります。好みで使い分けるのが正解です。

1. 今治タオル(愛媛):ギフトの王様
「5秒ルール(水に浮かべて5秒以内に沈む)」という独自の品質基準をクリアしたブランド。
最大の特徴は、糸を撚(よ)る前に晒(さら)す「先晒し」製法。綿本来の柔らかさが残り、ボリューム感たっぷりの「ふわふわな肌触り」は、贈答品として最高のステータスを持ちます。

2. 泉州タオル(大阪):実用の達人
織り上げた後に、不純物や油分を洗い流す「後晒し(あとざらし)」製法。
おろしたてから驚異的な吸水力を発揮し、清潔です。パイルが短めで乾きやすいため、毎日ガシガシ洗って使う家庭用タオルとして最強のコスパを誇ります。


【バスグッズ】 浴室が森になる「檜(ヒノキ)」の魔力

プラスチックの椅子は冷たく、カビやすいですが、日本の「木曽檜(きそひのき)」などのバスチェアは別格です。
・天然のアロマ効果:
お湯をかけると、浴室いっぱいにヒノキの香りが立ち上ります。まるで森林浴をしているかのようなリラックス効果は、日本のお風呂ならではの体験です。
・ヌメリにくい:
ヒノキには強力な抗菌・殺菌成分が含まれているため、カビやヌメリの発生を抑えます。肌当たりも暖かく、冬場でもヒヤッとしません。


【石鹸・ボディタオル】 「洗う」を変える職人技

・釜炊き石鹸(松山油脂・牛乳石鹸など):
昔ながらの「釜炊き製法(けん化法)」で作られた石鹸には、天然の保湿成分(グリセリン)が残っています。機械で大量生産された石鹸とは違い、洗い上がりの肌がつっぱらず、しっとりするのが特徴です。

・和紙(Washi)とシルクのボディタオル:
ナイロンタオルは肌を傷つけますが、天然素材は違います。
「和紙」は脂分を吸着するためサッパリと洗い上がり、「シルク」はタンパク質成分で肌を磨き上げます。背中ニキビや乾燥肌の悩みは、洗うタオルを変えるだけで解決することがあります。


【ヘアケア】 頭皮を守る「椿油」と「スカルプブラシ」

・椿油(Tsubaki Oil):
平安時代から日本の美髪を支えてきた天然オイル。シャンプー前の頭皮マッサージや、ドライヤー前の保護に使うことで、髪に自然な艶が戻ります。
・剣山型スカルプブラシ(ukaなど):
今、世界的にヒットしているのが、シリコン製の頭皮用ブラシ。美容室のシャンプーのような気持ちよさを自宅で再現でき、毛穴の汚れを落としながら、頭皮のコリをほぐして顔のリフトアップ効果も期待できます。


タオルを育てる洗濯術(Q&A)

Q. タオルがすぐゴワゴワになります。
A. 原因は「パイル(ループ)が潰れている」ことです。
干す前に、タオルを両手で持ってバサバサと10回ほど強く振ってください。遠心力でパイルが立ち上がり、空気を含んで乾くので、柔軟剤なしでも新品のようなボリュームが戻ります。

Q. 柔軟剤は毎回使ったほうがいい?
A. 実は逆です。柔軟剤は繊維を油分でコーティングするため、使いすぎると「吸水性」が落ち、繊維が滑って毛羽落ちの原因になります。「硬くなってきたな」と感じた時にだけ使うのが、タオルを長持ちさせる秘訣です。