「使い捨て」はもう終わり。家事を「趣味」に変える一生モノの道具。

なぜ、わざわざ高いほうきを買うのか? なぜ、重たい洗濯板を使うのか?
プラスチック製品は便利ですが、劣化し、最後はゴミになります。しかし、日本の職人が作った日用品は、使うほどに手に馴染み、修理しながら一生使えます。
紀州の「棕櫚(しゅろ)ほうき」が持つ天然のワックス効果、劣化を知らない「18-8ステンレス」の洗濯ハンガー。
これらは、あなたの毎日のルーティンを、面倒な作業から「心を整える儀式」へと変えてくれます。

生活雑貨・日用品の選び方と基礎知識

【掃除】 電気を使わない「静寂」と「機能美」

掃除機も便利ですが、日本の「ほうき」が見直されているのには、明確な機能的理由があります。
・棕櫚(しゅろ)ほうき:天然のワックス
植物性油脂を含んでいるため、畳やフローリングを掃くたびに、天然のワックス効果で床に艶(ツヤ)が出ます。排気を出さず、夜中でも無音で掃除ができるため、マンション暮らしにも最適です。
・はりみ(柿渋のちりとり):
プラスチックのちりとりは静電気でゴミが張り付きますが、紙に柿渋(かきしぶ)を塗った伝統的な「はりみ」は、静電気が起きず、サッとゴミが落ちます。このストレスフリーな使い心地は、一度知ると戻れません。


【束子(たわし)】 100年愛される「洗浄の神様」

「亀の子束子」に代表される日本のたわし。実は素材によって用途が全く異なります。
・パーム(ヤシの実):硬め
繊維が硬く丈夫。鉄フライパンの焦げ付きや、根菜(ゴボウやジャガイモ)の泥落としに最強の威力を発揮します。
・サイザル麻:柔らかめ
白くて柔らかい繊維。テフロン加工のフライパンや、大切な食器、さらにはボディブラシとして「体洗い」にも使えるほど優しく、汚れを掻き出します。
スポンジと違い、水切れが抜群でカビにくいのも日本の知恵です。


【洗濯】 太陽に負けない「ステンレス」と「洗濯板」

・大木製作所などの「18-8ステンレス」:
プラスチックのハンガーやピンチは、紫外線で劣化し「バキッ」と割れますが、高品質なステンレスハンガーは、雨にも日光にも負けず、一生使えます。初期投資は高くても、買い替え不要で結果的にコストパフォーマンスは最強です。
・ミニ洗濯板の逆襲:
頑固な靴下の泥汚れや、シャツの襟汚れ。洗濯機に入れる前の「予洗い」において、洗濯板に勝るものはありません。高知のサクラの木など、水に強い木材で作られたハンガーサイズの洗濯板は、現代の洗濯機のベストパートナーです。


【身だしなみ】 世界一の切れ味「爪切り」

「パチン」ではなく「サクッ」。
新潟県三条市の「SUWADA(スワダ)」などに代表されるニッパー型爪切りは、職人が一丁ずつ刃を仕上げています。
爪の断面がヤスリがけ不要なほど滑らかになり、二枚爪を防ぎます。たかが爪切り、されど爪切り。週に一度のメンテナンスが、楽しみな時間に変わります。


日用品を長く使うためのQ&A

Q. ほうきを長持ちさせるコツは?
A. 絶対に「吊るして」保管してください。穂先を床につけたまま置くと、重みでクセがついて掃きにくくなってしまいます。おしゃれな紐がついているのは、壁に飾るように収納するためです。

Q. ステンレスにサビが出ました。
A. 「もらい錆(ヘアピンなどの鉄製品と触れて錆が移る)」の可能性があります。クリームクレンザーやメラミンスポンジで磨けば簡単に落ち、輝きが戻ります。