伝統の「あんこ」から、完熟の「農園果実」まで。甘美なニッポンを味わう。

繊細な季節感を映し出す和菓子、お米の国ならではの香ばしい煎餅、そして生産者だけが知る「完熟」を提供する農園スイーツ。日本の菓子文化は、素材への敬意に満ちています。
ここでは、地域ごとのソウルフードとも言える伝統菓子から、観光地で絶対に行列ができる最新の農園カフェまで、心と体を満たす「至福の糖分」を特集します。

お菓子・スイーツの選び方と基礎知識

和菓子の命「あんこ」と、郷土の味「ずんだ」

和菓子の基本は、小豆(あずき)を炊いた「餡(あん)」にあります。豆の皮を残して風味を楽しむ「つぶあん」、皮を取り除き絹のような舌触りを追求した「こしあん」。北海道十勝産などの良質な小豆は、えぐみがなく上品な甘さが特徴です。

・東北の緑の宝石「ずんだ」:
絶対に見逃せないのが、枝豆(未熟な大豆)をすり潰して砂糖を混ぜた「ずんだ餡」です。宮城県(仙台)や山形県を中心とした東北地方の郷土菓子ですが、その鮮やかな緑色と、枝豆特有の豊かな香り、つぶつぶとした食感は、一度食べるとやみつきになります。お餅に絡めるのが定番ですが、最近は「ずんだシェイク」も大人気です。


パリッと響く音。お米の国のおやつ「煎餅・あられ」

日本のおやつは甘いものだけではありません。お米を原料とした「煎餅(せんべい)」や「おかき」は、日本人のDNAに刻まれた味です。

・原料で変わる食感:
ご飯と同じ「うるち米」で作るのが『煎餅』。パリッとした硬めの歯ごたえと、焦げた醤油の香ばしさが魅力です(草加煎餅など)。
一方、お餅になる「もち米」で作るのが『おかき・あられ』。こちらはサクサクとふくらんだ軽い食感で、昆布や海老を練り込んだものなど種類も豊富です。
お酒のおつまみにもなる「柿の種」や、黒糖を染み込ませた「かりんとう」など、袋を開けたら止まらない魔力が潜んでいます。


観光地の必食アイテム!「農園直営スイーツ」

旅行の醍醐味といえば、その土地のフルーツを知り尽くした農家が経営するカフェやスタンドです。
市場に出回る前の「完熟」をもぎ取ってそのままスイーツにするため、果汁の濃厚さが段違いです。

・果実そのまま「ジェラート」と「パフェ」:
桃、ぶどう、メロン、いちご。農園併設のカフェで食べるパフェは、グラスの底まで果物がぎっしり。また、規格外のフルーツを贅沢に使ったジェラートやソフトクリームは、果実をそのまま食べる以上にフルーツ感が強く、観光地ドライブの休憩には欠かせないエネルギー源です。


進化する「ネオ和菓子」と洋菓子の融合

伝統を守りつつ、新しい風を取り入れたスイーツも増えています。
・抹茶×チョコレート:
もはや世界共通語となった「Matcha」。ホワイトチョコの甘みに抹茶の苦味をぶつけた濃厚なテリーヌやラングドシャは、コーヒーにも緑茶にも合います。
・フルーツ大福の進化:
イチゴだけでなく、ミカン丸ごと一個や、シャインマスカット、イチジクなどを、薄い求肥(ぎゅうひ)と白あんで包んだ「フルーツ大福」。萌え断(断面の美しさ)だけでなく、果汁とあんこのハーモニーが絶品です。


「OMOTENASHI」を包むパッケージ

日本のスイーツは、味だけでなく「装い」も重要視されます。
湿気を防ぐ機能性、季節の花鳥風月が描かれた美しい和紙の包装、食べた後も小物入れとして使いたくなるお洒落な缶。
「開ける瞬間のワクワク」まで計算されたパッケージは、大切な人への手土産やギフトとして、言葉以上の想いを伝えてくれます。


よくある質問(Q&A)

Q. 和菓子はヘルシーですか?
A. 一般的に、洋菓子(ケーキなど)に比べて油分(バターや生クリーム)が少ないため、カロリーや脂質は低めです。小豆には食物繊維やポリフェノールも含まれており、罪悪感の少ないおやつとして人気です。

Q. 「生菓子」と「干菓子」の違いは?
A. 水分量の違いです。「生菓子」は大福や羊羹など水分が多く、賞味期限は短め。「干菓子(ひがし)」は落雁(らくがん)や金平糖、煎餅など水分が少なく、日持ちがします。お土産には干菓子や、密閉された羊羹がおすすめです。