料理の腕が上がる。日本の台所を支える「さしすせそ」。

「いつもの料理がなぜか美味しくなる」。それは調味料のおかげかもしれません。木桶仕込みの醤油、蔵付き酵母の味噌、本枯れ節の出汁。ここでは、時間をかけて丁寧に作られた本物の調味料と発酵食品を集めました。毎日使うものだからこそ、ほんの少し良いものに変えるだけで、食卓の風景がガラリと変わります。

調味料・発酵食品の選び方と基礎知識

微生物が醸す(かもす)、発酵の力

醤油、味噌、酢、みりん、酒。和食の基本調味料はすべて「発酵」から生まれます。
スーパーで安価に売られている調味料の中には、短期間で強制的に発酵させたものもありますが、伝統的な「天然醸造」の調味料は、四季の温度変化の中で1年〜数年かけてじっくり熟成されます。
角が取れたまろやかな塩味、奥深い旨み、ふくよかな香り。これらは微生物の働きと時間の積み重ねでしか出せない味です。


世界に誇る「UMAMI(旨み)」の原点、出汁

「出汁(Dashi)」は、カロリーや塩分を控えながら満足感を出すための最強のツールです。
・鰹節: 燻製とカビ付けを繰り返した「本枯れ節」は、雑味がなく澄んだ上品な出汁が取れます。
・昆布: 利尻、羅臼、日高など、産地によって濃厚さや甘みが異なります。
・合わせ出汁: 鰹(イノシン酸)と昆布(グルタミン酸)を合わせると、旨みが7〜8倍に感じる「相乗効果」が起きます。
最近は、化学調味料無添加の出汁パックも優秀です。袋を破って中身を炒め物にかければ、天然の調味料としても使えます。


「みりん」と「油」で料理が変わる

【本みりん vs みりん風調味料】
ぜひ一度「本みりん」を使ってみてください。もち米と麹と焼酎だけで作られた本みりんは、砂糖にはない複雑な甘みとコク、そして料理に美しい照りを出します。煮崩れを防ぐ効果もあります。

【日本の植物油】
圧搾搾りの菜種油や、香ばしいごま油、米ぬかから作る米油。日本の油は酸化しにくく、揚げ物がカラッと揚がります。特に米油はクセがなく、ドレッシングやお菓子作りにも万能です。


よくある質問(Q&A)

Q. 醤油や味噌の保存場所は?
A. 開封前は冷暗所でOKですが、開封後は「冷蔵庫」が基本です。特に醤油は空気に触れると酸化して黒くなり、風味が落ちます。酸化を防ぐ二重構造ボトルのものを選ぶか、小さい瓶を選んで早めに使い切るのがコツです。

Q. 「無添加」なら何でも体にいい?
A. 「無添加」という表示だけでなく、「原材料名」を見てください。台所にあるもの(大豆、小麦、塩など)だけで作られているものが、本来の調味料の姿です。