事業者・ブランド紹介

浅田漆器工芸

山中伝統の木地から漆塗りまで一貫して手がける、暮らしに寄り添う山中漆器。

浅田漆器工芸は、石川県加賀市・山中温泉で山中漆器をつくる工房兼ショップ「うるしの器 あさだ」です。山中伝統の木地(ろくろ挽)から漆を塗る作業まで自社工房で一貫して行い、国産の木にこだわった器づくりを続けています。実生活の場で漆器を使って木のぬくもりを味わってほしいという思いから、伝統を受け継ぎながらもカジュアルに使える椀やカップ、プレートなどを多数展開。山中の高度なロクロ技術を生かした拭き漆や目はじき塗り、独自の「叢雲塗(むらくもぬり)」など、多彩な技法で現代の食卓やライフスタイルに馴染む山中漆器を提案しています。また、工房併設のギャラリー兼ショップでは販売のほか、箸やお椀などへの絵付け体験も行い、山中漆器の魅力を国内外の来訪者に伝えています。

〒922-0139 石川県加賀市山中温泉菅谷町ハ-215 あさだしっきこうげい
浅田漆器工芸

ここが推し!

伝統的な山中漆器の技を持ちながら、感性は驚くほどモダン。和ろうそくの煤で模様を描く『叢雲塗(むらくもぬり)』や、美しいグラデーションの『うつろいカップ』は、もはやアートピースのようです。すべて国産木を使用している安心感もありつつ、洋食器のような佇まいで、コーヒーやワインがよく似合う。「漆器=和食」という固定観念を軽やかに覆してくれる工房です。

PROFILE 企業・工房について

浅田漆器工芸のルーツは、山中温泉大内村で木地職人の技術を学んだ浅田京作にあります。京作は木地師として独立し、のちに菅谷町に移り住んで10人の弟子を育成するなど、山中の挽物木地の発展に貢献しました。その後、長男の二代目・浅田孝夫も父の跡を継ぎ、兄弟三人で高度成長期の需要を支えながら木地づくりに携わってきました。

1977年には、三代目となる浅田孝が問屋での修業を経て「有限会社浅田漆器工芸」を設立し、漆器の製造販売を本格的にスタートします。1998年には工房新築を機に、一階にショップ「うるしの器 あさだ」を開設。工房でつくった器を直接お客様に届ける、小売機能を備えた拠点として歩み始めました。

2013年には、洋の暮らしに馴染む漆器をコンセプトとした自社ブランド「asada」を立ち上げ、椀やカップ、プレートなど、和洋を問わず使える器を展開。独自技法の「叢雲塗(むらくもぬり)」やニュアンスカラーをまとったカップなど、山中の木地技術と変わり塗を組み合わせたプロダクトで注目を集めます。

2018年には、「うつろいカップ」が全国伝統的工芸品公募展で経済産業省製造産業局長賞を受賞し、同年グッドデザイン賞およびプレミアム石川ブランドにも認定されました。2020年には「むらくもカップ」が全国伝統的工芸品公募展の内閣総理大臣賞を受賞し、叢雲塗の技術継承を目指すクラウドファンディング・プロジェクトも始動。職人とともに技術と人材の育成にも力を入れています。

現在の浅田漆器工芸は、伝統的な木地挽きから漆の塗りまで自社工房で行いながら、国産の木材と山中の技を生かした器づくりを続けています。店内からは田園風景が広がり、ギャラリーとして漆器の展示販売を行うほか、箸やお椀の絵付け体験などを通して、山中漆器の魅力や漆の楽しさを幅広い世代に伝えています。

国産材と山中ロクロ技術を生かした、身近に使える山中漆器

浅田漆器工芸では、国産の木を使った器づくりにこだわり、山中伝統のロクロ挽きで木地を成形しています。木目や手触りを生かすため、漆を塗っては拭き取る「拭き漆」や、木地の表情を引き立てる「目はじき塗り」などの技法を駆使し、日常の食卓で使いやすい椀やカップ、プレートなどの器を提案しています。伝統の木地技術と暮らしに寄り添うデザインを両立させている点が大きな特徴です。

洋の暮らしに馴染む「asada」ブランドと独自の叢雲塗

自社ブランド「asada」は、洋食器とのコーディネートもしやすいフォルムや色合いを取り入れた「洋漆器」をコンセプトにしたシリーズです。なかでも、和ろうそくの炎を使って漆面に陰影を描き出す独自の「叢雲塗(むらくもぬり)」や、グラデーション塗装の「うつろいカップ」は、全国伝統的工芸品公募展やグッドデザイン賞などで高く評価されています。山中の技をベースにしながら、現代的な感性で漆器の新しい表現に挑戦しているブランドです。

工房併設ショップと漆の絵付け体験

菅谷町の工房には、ギャラリー兼ショップ「うるしの器 あさだ」が併設されており、工房で制作した山中漆器を実際に手に取りながら購入できます。店内からは田園風景が広がり、ゆったりとした雰囲気の中で器選びを楽しめるほか、箸やお椀などに漆で絵付けを行う体験メニューも用意。見学や体験を通じて、漆器の制作工程や漆の風合いを身近に感じられる場になっています。