秋田ニューバイオファーム

秋田県由利本荘市西目町で誕生した株式会社秋田ニューバイオファームは、「農業で地域社会や地域産業を豊かに楽しく」という思いから、農産物の生産にとどまらず、加工・流通・サービスまでを一体で担う事業づくりを進めてきました。地域の活性化に努め、豊かなエリアづくりを目指すというスタンスは、創業以来変わらない軸です。

1990年代半ばには、6次産業化という言葉が広く知られる以前から、観光農園と加工部門を組み合わせた取り組みに着手。1995年に開園した「ハーブワールドAKITA」は、ラベンダーやカモミール、ミント、バジル、ブルーベリー、ぶどうなど、四季折々の草花や果樹を楽しめるガーデンとして、子どもから大人まで幅広い層に親しまれています。体験やクラフト、食を組み合わせることで、ハーブを暮らしに取り入れる入口を広げてきました。

一方で加工部門では、秋田県産米を100％使ったきりたんぽやこまちだんご、日本三大地鶏のひとつ比内地鶏を使ったスープ、鳥海山麓近くで収穫されるりんごを搾ったジュースなど、地域の素材を生かした商品づくりを進めてきました。有機JAS認定の工場で製造することで、安心・安全とおいしさの両立を追求しています。

さらに、道の駅にしめ内での飲食店運営や、東京・高輪の「あきた美彩館」運営受託を通じて、地元と首都圏をつなぐハブとしても機能。現場の声やバイヤーの視点を生産現場へフィードバックしながら、「売れるモノづくり」や商品改良にも取り組み、地域の事業者と連携したブランドづくりにも関わっています。

観光農園、ハーブ・健康、食品加工、飲食店、アンテナショップという多彩な顔を持ちながら、根っこにあるのは「地域の暮らしと産業を、食と農で支えること」。秋田ニューバイオファームの取り組みは、これからも秋田の恵みと人のつながりを育みながら、地域の未来を耕し続けていきます。

「ハーブと健康」をテーマにした体験型ハーブガーデン

南に鳥海山、眼前に日本海を望むロケーションに広がる「ハーブワールドAKITA」は、約20,000㎡の敷地に世界のハーブ約250種類が植栽された観光農園。ガーデン散策だけでなく、ハーブ＆グリーンショップ、クラフト手づくり体験工房、レストランなどを併設し、季節の草花や果実を五感で楽しめる憩いの場として親しまれています。

有機JAS認定工場でつくるきりたんぽ・比内地鶏スープ

自社の加工工場は有機JASの認定を受けており、「元祖秋田屋」のきりたんぽ・こまちだんごや、比内地鶏を使ったスープ、りんごジュースなどの加工食品を製造。秋田県産米や比内地鶏、りんごなど地元食材を生かしながら、家庭で手軽に楽しめるかたちにして全国へ届けています。

道の駅にしめ内の飲食事業と、食を通じた地域発信

自家栽培・自家製麺の二八蕎麦を提供する「日本海製麺所」や、そば・うどん処「和麺ささき」など、道の駅にしめ内で飲食店を運営。地元の食材を使った定食や麺類を通じて、観光客にも日常使いの方にも秋田・由利本荘の味を伝えています。飲食店の開業支援業務も行い、地域の食のプレイヤーを増やす役割も担っています。

東京・高輪「あきた美彩館」でのアンテナショップ運営

東京都港区高輪の秋田県東京アンテナショップ「あきた美彩館」の運営も担い、県産品の販売とダイニングでの料理提供を通じて首都圏の生活者に秋田の食文化を発信。首都圏の声を生産現場へフィードバックしながら、商品の品質向上や新商品開発にも取り組んでいます。