事業者・ブランド紹介

木の屋石巻水産

三陸・石巻の旬を缶詰にとじ込める、水産加工品メーカー。

1957年創業。豊かな三陸・石巻の海で水揚げされたさば・さんま・いわし、そして鯨を中心に、「うまい魚を、うまいうちに」届ける缶詰・水産加工品をつくり続けています。冷凍原料に頼らないフレッシュパック製法と、国産調味料・無添加にこだわった味づくりで、日々の食卓から贈り物まで幅広いシーンを支えています。

〒986-0022 宮城県石巻市魚町1-11-4(石巻本社工場) きのやいしのまきすいさん
木の屋石巻水産

PROFILE 企業・工房について

1957年、宮城県石巻市で前身となる石巻水産株式会社として創業した木の屋石巻水産。鯨の行商からスタートし、看板商品である鯨大和煮の缶詰づくりを通じて、三陸の海の恵みを家庭の食卓へ届けてきました。

1990年代後半には二代目への代替わりを機に社名を木の屋石巻水産へ変更。名字の「木」と「屋」を組み合わせた新しい屋号には、老舗の歴史と石巻の産地ブランドを全国に発信したいという想いが込められています。この頃から鯨に加えて、金華さばや三陸さんま、真いわしなど地元の魚を使った缶詰づくりが本格化しました。

木の屋が一貫して大切にしてきたのは、「うまい魚を、うまいうちに」届けること。朝に水揚げされた魚を冷凍せずその日のうちに缶詰にするフレッシュパック製法と、国産調味料だけを使ったシンプルな味付けを組み合わせ、脂ののった青魚を骨ごとおいしく食べられる商品を生み出してきました。

2011年の東日本大震災では工場が津波で大きな被害を受け、一時は操業停止に追い込まれましたが、全国からの支援や希望の缶詰プロジェクトなどを通じて復興へと歩みを進め、2013年に石巻本社工場と美里町工場が完成。被災を経験した企業だからこそ、缶詰に込める「暮らしを支える備え」という役割も強く意識するようになりました。

現在は、鯨缶詰やさば・さんま・いわし缶、ごはん缶シリーズ、冷凍の鯨加工品や佃煮など自社ブランド商品のほか、支給原料を使った缶詰OEMにも対応。工場直売所やオンラインストア、量販店・飲食店を通じて、家庭用からギフト、業務用まで幅広いシーンに三陸の味を届けています。

三陸・石巻の旬をその日のうちに缶詰にするフレッシュパック

宮城県石巻で水揚げされるさば・さんま・いわしなどの青魚を、冷凍せずその日のうちに加工する独自のフレッシュパック製法が木の屋の要。朝どれの魚を下処理し、そのまま缶に詰めて加熱することで、脂のりや旨み、ふっくらとした食感を閉じ込めた缶詰を生み出しています。

国産調味料と無添加へのこだわり

醤油や砂糖、塩などの調味料は、国産を中心に厳選。石巻の醤油蔵の無添加醤油や、喜界島の砂糖、讃岐の塩などを使い、化学調味料に頼らないシンプルな味付けで魚本来の風味を引き出しています。ごはんにのせるだけで一品になる、素朴で力強いおいしさが魅力です。

鯨文化を次世代につなぐ多彩な鯨商品

創業時からの看板商品である鯨大和煮をはじめ、須の子大和煮ややわらか鯨カルビ、鯨ベーコン、赤肉など、鯨肉をいまの暮らしに合うかたちで提案。地域に根づく鯨文化を守りながら、日々の食卓でも楽しめるレシピとともに、次の世代へと伝えていく取り組みを続けています。

震災を越え、工場直売所やイベントで地域とつながる

東日本大震災で工場が被災しながらも、2013年に石巻本社工場と美里町工場を再建。併設の直売所では定番缶詰から冷凍の鯨加工品まで幅広く販売し、季節ごとの直売会やイベントを通じて、缶詰づくりを軸に地域の復興と賑わいづくりにも貢献しています。