木村石鹸

木村石鹸は、大正13年に大阪で生まれた石鹸メーカーです。創業当初は家庭用の洗濯石鹸からスタートし、その後は浴場やランドリーなど業務用の洗剤づくりで技術を磨いてきました。現在も大阪府八尾市の町工場から、自社釜で炊いた純石鹸成分をベースにした製品を全国へ届けています。

「くらしも気持ちもピカピカに。」という言葉の通り、同社が大事にしているのは、汚れが落ちることだけでなく、使う人の気持ちがすっきり整うこと。強すぎる洗浄力や過度な香りに頼るのではなく、肌や環境への負担、ボトルのサイズ感や詰め替えやすさまで含めて、“日常にちょうどいい”かどうかを基準に商品を設計しています。

オリジナルブランドには、天然素材と精油の心地よさを活かしたハウス＆ボディケア「SOMALI」、正直な処方にこだわったヘアケア「12/JU-NI」、ニッチな悩みに応える洗浄剤「C SERIES」、無香料で柔軟剤いらずの粉末洗濯洗剤「asuno」、家中の“そこかしこ”で使える酸素系漂白剤「そこかし粉」など、多彩なラインナップが揃います。キッチン、バスルーム、ランドリー、洗面台…暮らしのあらゆるシーンで、さりげなく生活を支える存在を目指しています。

100年企業となった今も、木村石鹸は新しいチャレンジを続けています。プラスチック使用量を減らすパッケージの工夫や、使用後の容器を回収する仕組みづくり、地域イベントや工場見学を通じた“開かれた工場”づくりなど。「石鹸や洗剤をつくる会社」から一歩踏み出し、次の世代の暮らしを少しでも良くする「未来のせっけん」を模索し続けています。

自社釜で炊き上げる、純石鹸へのこだわり

創業当時から続く「釜焚き」製法で、自社工場の釜で時間をかけて石鹸素地を炊き上げています。温度や攪拌具合を見極める職人の勘が必要な、非効率で手間のかかるやり方ですが、泡立ちや洗い上がりの心地よさを左右する大切な工程として守り続けています。

洗浄力・成分・使い心地の「ちょうどいい」を探る

「とにかく落ちればいい」「とにかくやさしければいい」ではなく、汚れ落ちと肌・環境へのやさしさ、毎日使いたくなる香りやテクスチャーまで含めた“ちょうどいい洗浄剤”を目指しています。純石鹸だけにこだわるのではなく、用途に応じて合成界面活性剤も使い分けることで、暮らしに寄り添う機能と安心感の両立を図っています。

ニッチな悩みに応える洗浄剤づくり

洗濯槽、風呂床、自動製氷機、排水管、トイレノズルなど、「気になるけれど、どう掃除したらいいかわからない」場所に向けた洗浄剤を多数ラインナップ。大手メーカーが手を出しにくいニッチな領域こそ、小さな町工場の企画力と技術力が活きる場所と捉え、暮らしの“かゆいところに手が届く”商品づくりを続けています。

未来の住人として、環境と地域へ

詰め替えパウチの回収・リサイクルを行う「未来の住人プロジェクト」や、工場周辺の清掃活動など、環境や地域コミュニティとつながる取り組みも継続。B Corp認証企業として、事業を通じて社会と地球環境にポジティブなインパクトを残すことを目標に、これからの100年を見据えています。