事業者・ブランド紹介

Scye

英国クラシックを現代に再構築する、日本生まれのテーラリングブランド。

Scye(サイ)は、テーラー用語で「袖ぐり・鎌」を意味する言葉から名付けられた、2000年スタートの日本のファッションブランドです。19世紀の英国テーラリングをベースに、独自のパターンメイキングと立体裁断、そして現代的な機能やディテールを掛け合わせることで、クラシックでありながら今のライフスタイルにフィットするリアルクローズを提案しています。丁寧に作り込まれた内部構造や縫製仕様は、着用したときにこそその真価が感じられるよう設計されています。

日本・東京(ブランド拠点) サイ
Scye

PROFILE 企業・工房について

Scye は、2000年にデザイナーの日高久代氏とパターンカッターの宮原秀晃氏によってスタートしました。テーラリングに深く根ざしたパターンメイキングと、現代の生活に合うカジュアルウェアのデザインを融合させることで、「日常でこそ力を発揮する服」を目指したブランドです。

ブランド設立当初から一貫しているのは、「本質」と「プロセス」を重視する姿勢。19世紀英国のテーラリングを研究しながら、構造や分量感を現代的にアップデートし、精密なカッティングを通じて着用時のシルエットと着心地を両立させています。

そのアプローチは、サンジョアキンコットンを用いた定番チノトラウザーズや、セルビッジデニムのジャケット&ジーンズ、モールスキンやギャバジンを用いたワークコートなど、ブランドを象徴するアイテム群にも色濃く反映されています。クラシックな意匠でありながら、現代のワードローブに無理なく溶け込むバランス感覚が、多くのファッションラバーから支持されています。

コレクションは、日本国内外のセレクトショップや百貨店で展開されるほか、自社オンラインストア「Scye Mercantile」を通じてユニセックス・メンズ・ウィメンズのアイテムを幅広く発信。PUMA や DAKS などとのコラボレーションも行うなど、テーラリングの文脈を軸にしながら、新しい試みも積極的に行っています。

テーラー用語「Scye」に由来する、パターンとカッティングへのこだわり

ブランド名「Scye」は、テーラー用語で「袖ぐり・鎌」を意味します。服づくりにおいて最も難しい部分のひとつとされるアームホールを象徴的なキーワードに掲げることで、パターンメイキングと立体裁断への強いこだわりを表現。腕の可動域やバランスを綿密に設計することで、着た瞬間のフィット感と快適さを追求しています。

英国クラシックをベースにしたモダンなリアルクローズ

19世紀の英国テーラリングやエドワーディアンスタイルをベースにしながらも、現代的なサイジングやスポーツウェアの要素、機能素材などを取り入れて再構築しているのが Scye の特徴です。チノトラウザーズやトレンチコート、ワークウェア、ミリタリーウェアなどのベーシックアイテムを出発点に、上品でタイムレスな日常着へと昇華させています。

素材・内部構造・縫製仕様にいたるまで徹底的に作り込まれた服

表からは見えない芯地や裏地、パイピング、縫い代の処理に至るまで、テーラリングの技術をベースにした丁寧な設計が施されています。シルエットの美しさだけでなく、着心地のよさや耐久性、経年変化の表情など、長く付き合える一着であることを前提としたものづくりが貫かれています。

「Scye」と「Scye Basics」による2ライン構成

メインラインの「Scye」は、英国クラシックを再構築したコレクションライン。「Scye Basics」は、素材・カッティング・内部構造にまで配慮したブランド独自のベーシックアイテムを展開するラインです。どちらのラインも、日常生活の中で自然体で着られるリアルクローズでありながら、テーラリング由来の精緻なパターンワークが息づいています。