事業者・ブランド紹介

丸亀うちわ

一本の竹から生まれる、400年以上続く涼のかたち

「丸亀うちわ」は、四国・香川県丸亀市に伝わる国指定の伝統的工芸品。江戸時代初期、こんぴら参りのお土産として生まれ、武士の内職として奨励されたことから地場産業として発展しました。一本の竹から柄と骨を割り出し、和紙や布を貼って仕上げる手仕事のうちわは、国内生産量の約9割を占めると言われるほどの産地ブランド。香川県うちわ協同組合連合会は、ミュージアム運営や職人育成、技術講座・体験プログラムなどを通じて、丸亀うちわの継承と新たな魅力づくりに取り組んでいます。

〒763-0054 香川県丸亀市中津町25-1 丸亀うちわミュージアム内 まるがめうちわ
丸亀うちわ

PROFILE 企業・工房について

丸亀うちわのルーツは、江戸時代の「こんぴら参り」。朱色の地に「丸金」印をあしらった渋うちわが旅のお土産として人気を集め、やがて丸亀藩が武士の内職としてうちわ作りを奨励したことで、地域の重要な産業へと育っていきました。

丸亀うちわ最大の特徴は、一本の竹から柄と骨を割り出す構造にあります。竹のしなやかさと強さを活かし、軽くてあおぎ心地が良く、手馴染みの良い道具として仕立てられます。和紙や布、漆や藍染など、さまざまな素材・技法を組み合わせたうちわは、実用品でありながら工芸作品としての存在感も持ち合わせています。

香川県うちわ協同組合連合会が運営する「丸亀うちわミュージアム」では、歴史資料や貴重な作品展示、製作実演を通じて丸亀うちわの世界を紹介。丸亀城内の「うちわ工房 竹」では、職人から直接教わる製作体験も用意されており、観光とものづくり体験が一体となった場として人気を集めています。

伝統を守るだけでなく、和紙職人やクリエイターとのコラボレーション、インテリアとして楽しめるデザインうちわ、企業向け販促うちわなど、新たな挑戦も継続。丸亀の風土と職人の技を感じる一本を通じて、「持ち歩く涼」を日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。

国指定の伝統的工芸品・丸亀うちわ

丸亀うちわは平成9年(1997年)に国の伝統的工芸品に指定された、日本を代表する竹うちわ。江戸時代から続く製法を守りながら、現代の暮らしに寄り添うデザインや使い心地を追求しています。

国内生産量の約9割を担う一大産地

丸亀市周辺は“うちわのまち”として知られ、国内うちわ生産量の約9割を占めると言われる一大産地。多彩な形や図柄、用途に応じたラインナップが揃い、実用からインテリアまで幅広く楽しめます。

ミュージアムと工房で体験する手仕事の技

丸亀うちわミュージアムや、丸亀城内の「うちわ工房 竹」では、職人の実演見学や製作体験が可能。自分の手で竹うちわを作ることで、一本のうちわに込められた技と時間を実感できます。

職人育成・技術講座で未来へつなぐ

香川県うちわ協同組合連合会では、技術技法講座やニュー・マイスター認定制度などを通じて後継者育成にも注力。地域ぐるみで丸亀うちわの文化と技を次世代へ受け継いでいます。