松阪豚専門店 まつぶた

松阪牛の産地として知られる三重県松阪市。その地で長年養豚業を営んできた山越畜産の畜産家・山越弘一氏は、「牛肉に負けない、世界に誇れる豚肉をつくりたい」という想いのもと、約50年にわたって豚の品種、飼育方法、環境づくりの研究を続けてきました。

多種多様な品種の掛け合わせや飼育方法を試行錯誤した末、ランドレース種（L）と大ヨークシャー種（W）を掛け合わせた母豚に、デュロック種（D）を掛け合わせた「LWD三元交配豚」にたどり着きます。こうして誕生したのが、松阪生まれのブランド豚「松阪豚」です。細かなサシが入り、臭みが少なくやわらかい肉質、体温でとろける脂を兼ね備えた、松阪牛にも引けを取らない豚肉として評価されるようになりました。

さらに山越氏は、飼育期間にもこだわりました。一般的な豚は生後約180日で出荷されますが、松阪豚は200〜230日間かけて「生きた熟成」を行うように長期肥育。植物由来のたんぱく質が豊富な飼料に乳酸菌や酵母を配合し、鈴鹿・大台山系の地下水だけを与えることで、健康的に育てられた豚だけが持つ味わいを追求してきました。

2022年、その松阪豚の生産は、株式会社YCまつぶたPIG STORYが山越畜産から正式に事業継承。松阪豚専門店「まつぶた」として、精肉・ホルモン・惣菜・加工品・調味料など、松阪豚の魅力を一体的に発信するブランドへと進化しました。「おいしいだけでなく、安心・安全で健康にも良い食品が選ばれる時代へ」という想いのもと、添加物に頼らない惣菜づくりや、完全無添加の「魔法の塩ポン酢」の開発などにも取り組んでいます。

「松阪牛ではなく松阪豚を日本中に知ってほしい」。そんな願いから、ふるさと納税の返礼品やオンラインショップ、飲食店への卸販売など、新たなチャネルも開拓。精肉店としての顔と、生産者としての矜持を併せ持つまつぶたは、今日も松阪の地から、世界へ松阪豚の可能性を広げ続けています。

松阪生まれのブランド豚「LWDヤマコシオリジナル三元交配豚」

松阪豚とは、ランドレース（L）種と大ヨークシャー（W）種を交配した母豚に、デュロック（D）種を掛け合わせた「LWD三元交配豚」。先代・山越弘一氏が約50年もの歳月をかけて開発した「LWDヤマコシオリジナル三元交配豚」で、赤身にも細かなサシが入り、体温でとろけるほど良質な脂を持つのが特徴です。

200〜230日間の長期肥育による「生きた熟成豚」

一般的な豚が生後約180日で出荷されるのに対し、松阪豚は200〜230日間と通常より約2カ月長く肥育されます。時間をかけてじっくり育てることで、肉質がきめ細かくなり、脂肪の融点も約37度と低く、口の中でスッと溶ける上質な脂と、弾力のある赤身のバランスが生まれます。

天然飼料と地下水にこだわったオリジナル飼料設計

飼料には植物性たんぱく質の多いマイロと大豆を中心に、免疫力を高める乳酸菌と酵母を配合したオリジナル飼料を使用。合成タンパクなど加工飼料は一切使わず、幼少期のワクチン以外は薬剤に頼らない飼育方法を徹底しています。水は、ミネラル豊富な鈴鹿・大台山系の地下水のみを与え、豚本来の健康な成長を支えています。

山越畜産から事業継承し、松阪豚を専門に扱う新体制へ

2022年、まつぶたを運営する株式会社YCまつぶたPIG STORYは、松阪豚の開発元である山越畜産から生産事業を継承しました。これにより、「松阪豚を生産から販売まで一貫して行う専門店」として体制を強化。先代から受け継いだ血統・飼育技術・哲学を守りながら、惣菜や加工品、オンラインショップなど、新たなチャレンジを続けています。

精肉・ホルモン・惣菜まで、「まつぶた」ならではの松阪豚体験

店舗では、しゃぶしゃぶ・すき焼き・焼肉用の精肉から、ホルモン、ハム・ソーセージなどの加工品、デリカブランド「MB DELICATESSEN AND DINER」による手づくり惣菜まで、松阪豚をさまざまな形で楽しめます。脂の甘さを引き立てる「魔法の塩ポン酢」など、オリジナル調味料も展開しています。

飲食店・業者向け卸と、ふるさと納税・オンラインショップ展開

まつぶたでは、一般のお客様向けの店頭販売・通販に加え、飲食店・精肉量販店・加工業者向けの卸販売も行っています。松阪市のふるさと納税返礼品としても採用されており、全国から松阪豚をお取り寄せすることが可能。オンラインショップでは、切り落とし・しゃぶしゃぶ用・焼肉用・ホルモンなど、用途に合わせたセットをラインナップしています。