事業者・ブランド紹介

桐生テキスタイル

千年を超える歴史と最先端の技術が息づく、日本有数のテキスタイル産地・桐生。

群馬県桐生市は、奈良時代から続く織物産地として知られ、現在もジャカードやドビー、ニット、染色、刺繍、プリント、縫製など、「服づくりに必要なすべての工程」が集積する日本有数のテキスタイル産地です。「桐生テキスタイル」は、桐生織物協同組合が運営する産地ブランド。千年以上の歴史が育んだ伝統と、最新の技術・感性を掛け合わせながら、国内外のファッションブランドやデザイナーに向けて、多様なテキスタイルと産地ネットワークを提案しています。

〒376-0044 群馬県桐生市永楽町5-1 桐生織物協同組合 きりゅうてきすたいる
桐生テキスタイル

PROFILE 企業・工房について

桐生は古くから「西の西陣、東の桐生」と並び称され、日本を代表する織物産地として発展してきました。江戸時代には絹織物の産地として栄え、戦後は着物地から婦人服地、インテリアファブリックへと主力製品を変化させながら、常に時代のファッション・テキスタイルの最前線に立ち続けてきました。

1977年には、桐生で育まれてきた七つの織技法が「伝統的工芸品」として国の指定を受けます。一方で、ヤーンダイ(先染め)、生地染め、プリント、ニット、レースなど新しい技術も積極的に取り入れ、テキスタイルの総合産地として世界市場に挑戦し続けてきました。その結果、ヨーロッパをはじめとする海外向け輸出やハイブランド向けの生地供給など、多くの実績を重ねています。

近年では、ジャカードとドビーを駆使した二重織やフィル・クーペ、紙糸やメタリック糸を使用した素材開発、立体感のある加工技術など、桐生ならではの高度な表現力が評価され、世界各国のコレクションブランドから注文が寄せられています。産地内の機屋や加工場は、小ロットからの開発にも柔軟に対応し、デザイナーのアイデアを形にするパートナーとして頼られています。

桐生織物協同組合が運営する「桐生テキスタイル」ブランドは、こうした産地の技術とネットワークを束ねるハブとして、展示会や商談会の開催、国内外のデザイナーとのコラボレーション企画、情報発信などを行っています。千年以上続く織物の街としての誇りを胸に、これからも「TEXTILES FOR ANY KIND OF REQUEST」というコンセプトのもと、世界中のクリエーションを支えるテキスタイルを生み出し続けていきます。

千年を超える歴史を背景にしたテキスタイル産地

桐生の織物の歴史は奈良時代にまでさかのぼると言われ、1977年には「桐生織」が経済産業大臣指定の伝統的工芸品に認定されました。和装から洋装へとニーズが移り変わる中でも、産地として時代の変化に対応し続け、現在では世界有数の高品質な織物産地として、国内外のファッションシーンから高い評価を得ています。

ジャカード・ドビーを中心に、あらゆる素材と組み合わせ可能

桐生には、複雑な文様や立体感のある組織を生み出すジャカード織機や、細かな地紋や表情豊かなテクスチャーを生み出すドビー織機が数多く稼働しています。シルクやコットン、リネンといった天然繊維はもちろん、レーヨン、キュプラ、ポリエステル、アセテートなどの化学繊維、さらには紙糸やメタリック糸なども駆使し、プリントや染色、加工と組み合わせることで、幅広い表現を可能にしています。

織り・編み・染め・刺繍・縫製までワンストップで対応

桐生テキスタイルの強みは、織りだけでなく、編み、染色、プリント、刺繍、レース、シワ加工、ラミネート、縫製など、テキスタイルに関わるほぼすべての工程が産地内に揃っていることです。糸づくりから生地の最終仕上げ、縫製サンプルの制作まで一貫して相談できるため、ブランドやデザイナーの細かな要望にも柔軟かつスピーディーに応えることができます。

国内外のデザイナーと共創する先端的なテキスタイル開発

桐生テキスタイルでは、国内外のブランドやデザイナーと連携したオリジナルテキスタイル開発にも積極的に取り組んでいます。VIVIANOやIHNNなどとのコラボレーションでは、ブランドの世界観に合わせた別注生地を産地の機屋とともに開発し、上海ファッションウィークや欧州の展示会などで高い評価を獲得。伝統と先端性を兼ね備えた産地として、世界のクリエイターから注目されています。

桐生織物記念館で出会う、多彩な桐生産地のテキスタイル

JR桐生駅北口から徒歩5分の場所にある「桐生織物記念館」では、歴史的な手織機の展示や織物資料に加え、桐生の機屋が手がけたテキスタイル製品の販売も行われています。産地ならではの生地や小物、ストール、インテリアアイテムなどに触れながら、桐生テキスタイルの多彩な表現とものづくりの空気を感じることができます。