若竹の杜 若山農場

若山農場の歴史は、筍と栗の栽培から始まりました。日光連山を望む宇都宮市北部で、親子三代にわたり百年余りのあいだ、「農業とは土づくりに在り」という言葉を胸に、竹と土に向き合いながら自然循環型農法を続けてきました。竹チップを畑に還元するなど、地域の環境にも配慮した取り組みを重ねることで、筍や栗、ブルーベリーなどの作物が健やかに育つ土壌を育んできました。

竹は成長が早く、筍からわずか数ヶ月で成竹となり、10年前後で枯れてしまいます。良質な筍を育てるには、竹林の間伐や管理を毎年休むことなく続ける必要があります。若山農場では、約21ヘクタール、約10万本にもおよぶ竹林を徹底管理し、その過程で生まれる間伐材も無駄にせず活用。こうして手入れを続けるうちに、他ではなかなか見られない整った竹林景観が生まれ、映画やCMなどのロケ地として注目されるようになりました。

竹林の魅力をもっと身近に感じてほしいという思いから、現在では竹林を観光地として一般開放しています。四季折々に表情を変える竹林を散策したり、竹器でお抹茶を楽しんだり、竹工作ワークショップに参加したりと、訪れる人それぞれが「竹のある時間」を満喫できる場となっています。夜には竹灯りのイベントやライトアップが行われ、昼とはまったく違った幻想的な姿の竹林に出会うことができます。

一方で、竹の専門ナーセリーとしての顔も持つ若山農場は、実生選抜による品種改良に取り組み、矮性孟宗竹「ヒメアケボノモウソウチク」をはじめとする竹苗を全国へ供給。空港やホテル、商業施設など、国内各地のランドスケープに竹のある景観を提案してきました。ロケーション事業やイベント・コンサートの開催、フォトコンテストなどの企画を通じて、竹林を舞台にした新しい体験を生み出し続けています。

これからも若山農場は、竹・筍・栗の生産と竹林の管理を軸に、竹材や竹苗の活用、観光・イベント事業、SDGsへの取り組みを通じて、今を生きる人びとはもちろん、未来の世代にも豊かな自然資源を引き継いでいくことを目指しています。

約24ヘクタールの圃場と竹林が広がる非日常の景観

若山農場は、日光連山を背に宇都宮市北部に広がる竹林と畑を有し、季節ごとに表情を変える風景が魅力です。青々とした竹が立ち並ぶ遊歩道や、ライトアップされた夜の竹林、秋には栗の木々が色づき、訪れるたびに違う景色と出会えます。

筍・栗・ブルーベリーを中心とした自然循環型農法

「農業とは土づくりに在り」という思いから、竹チップ還元などを活かした自然循環型農法を実践。春の筍、夏のブルーベリー、秋の栗と、土づくりにこだわった農産物を東京市場や飲食店、直売・オンラインストアを通じて届けています。

竹苗・竹材・ロケーション事業まで、竹を活かした多角的な取り組み

竹の品種改良と苗木生産を行う日本有数の竹専門ナーセリーとして、空港やホテル、商業施設など都市空間への竹植栽も多数実績があります。さらに、間伐竹材を活かした竹チップや門松用竹などの提供、映画・ドラマ・CMのロケ地、コンサートやイベント会場としての貸し出しなど、竹を軸にした多彩な事業を展開しています。

竹林浴・竹灯り・カフェで楽しむ、癒しと食の時間

昼は木漏れ日と笹鳴りの音に包まれる竹林散策、夜は「Bamboo Winter Lights」をはじめとしたライトアップイベントで幻想的な竹林を体験できます。併設のカフェ＆レストランでは、農場の栗を使ったスイーツやランチメニュー、竹器でいただくお抹茶なども楽しめます。