事業者・ブランド紹介

城間びんがた工房

琉球王国・首里城ゆかり、約三百年続く紅型の染めと向き合う工房。

城間びんがた工房は、琉球王国時代から続く沖縄の伝統的染色「琉球びんがた」を今に伝える工房です。かつて首里城のお抱え職人として王族の衣装を染めてきた家に生まれ、約300年の歴史を紡いできた紅型の家系であり、現在の当主・城間栄市さんで16代目。可能なかぎり昔ながらの材料と技法を守りながら、首里の一角で日々、琉球の自然と祈りを映した色と柄を染め続けています。

〒903-0825 沖縄県那覇市首里山川町1丁目113 しろまびんがたこうぼう
城間びんがた工房

PROFILE 企業・工房について

城間びんがた工房の歴史は、琉球王国時代に首里城のお抱え職人として王族の衣装を染めていた時代にさかのぼります。南の海からもたらされる光と風、亜熱帯の花々や魚、雲の流れや雨の気配——琉球の自然を文様と色彩に映し取りながら、紅型は王族の衣装や祭礼の衣裳として発展してきました。

16代目の城間栄市さんは、先代から受け継いだ型紙と技法を引き継ぎながら、「ものづくりを通して琉球の思いを守る」という理念を掲げ、職人たちとともに日々制作に向き合っています。可能な限り昔ながらの材料と技法を用い、時間の流れまで染み込むような布づくりを目指しています。

工房では、通常は制作に集中するため見学を行っていませんが、ホームページや年数回のイベントを通じて、制作の背景や日々の気づきを発信しています。首里の一角で営まれるささやかな日常が、やがて一枚の布となり、人の暮らしの中で色を放つ——そのプロセスこそが、城間びんがた工房の表現の核となっています。

時代とともに紅型の役割は変化してきました。戦後復興の時代には、「生活を立て直すための仕事」として、そして和服への挑戦を通じて、新たな表現領域を切り開いてきました。現在は、衣装や帯にとどまらず、額装作品や空間装飾など、さまざまなかたちで紅型の色と文様を提案することで、「琉球の心」を次世代へとつなげています。

琉球王国・首里城のお抱え職人として続く紅型の家

城間びんがた工房は、琉球王国・首里城のお抱え職人として王族の衣装を染めてきた紅型の家系で、約300年の歴史を持つ工房です。現在の当主・城間栄市さんで16代目を迎え、途切れることなく受け継がれてきた型紙・技法・色の記憶を、現代の暮らしにつながる染めとして表現し続けています。

首里の一角で営まれる、静かなものづくりの日常

工房は、首里の一角にひっそりと佇む小さなアトリエ。制作に集中するため、日常的な見学の受け入れは行っておらず、その代わりにホームページやイベントを通じて、紅型の背景や制作の様子を発信しています。首里の光と風、移ろう季節を感じながら布に色を重ねていく、ささやかな日常こそが工房の源です。

昔ながらの材料と技法を守る、琉球びんがたの本流

城間びんがた工房では、可能な限り昔ながらの材料と技法を用いることを大切にしています。和紙と柿渋で作る型紙、米糊による防染、顔料と染料を使い分けた彩色など、琉球王国時代から続く工程を守りながら、一点一点手作業で染め上げていきます。

年に数度の文化イベントで、紅型の世界を伝える

工房では、年におよそ4回ほど、展示会やトークイベント、落語とのコラボレーションなど文化的なイベントも開催。日々の制作で培った感性をもとに、紅型の歴史や文様の意味、色彩に込められた祈りを、来場者と分かち合う場づくりにも取り組んでいます。